2008-04-30

マナウスと風水

【アマゾン・マナウスからの使者】

現在ジムに,アマゾンのマナウスからブラジリアン柔術黒帯の先生が柔術の指導に来ています。ブラジルの練習方法は,フィジカルの強化とポジショニングに重きを置いているような感じがします。俺は基本的にはスパーリング重視で,スパーリングのなかでフィジカルも強くなっていけば良いと思っています。ということで現在の練習方法は,正直,違和感を感じます。しかし日本の練習方法が一番ならブラジリアン柔術の頂点には日本人がもっといても良いはず。ジムに行く直前までは他ジムに出稽古に行こうかなと迷いましたが,半年はマナウスからの使者を強く信じてついていこうと思いました。決断するにはそれからでも遅くはありません。

******

【祝日と風水】

集中講義のためにかなりスケジュール詰まってます。祝日ですが,そして快晴ですが,溜まりに溜まった書類の整理をしていました。ラボの窓をあけると,高架下の遊園地から子供の声が聞こえてきます。日曜と祝日は空調が機能しないのですごく静かです。そういえば旧北里研究所もこのように静かでした。今は建物の規制とかで空気を入れ替えなければならなくて,ごーっと,うるさいですね。空調ぐらい自分でつけたり切ったりしたいです。研究室はともかくも,職員の居室は古い建物のほうが快適かも知れません。また,無菌操作のときにバーナーの火がゆれるので,空調のきちんとした設計は重要ですね。本当の建築家のプロが研究室を作ったら,どのようになるのか見てみたいですね。

例えば,フォスター卿

彼らが作った研究棟はこちら

まあ,生命研のように建物に三角形の部分があるのは風水的に良くないのです。しかし,その三角形の延長線上にある建物の風水を壊す場合には,敢えて戦略的に,三角部分を敵対する建物に向けてデザインします。三角形のずーっとその先には,東大医科研がありますが考え過ぎですね。。。北里研究所ができた歴史的経緯を考えると,このような想像も面白いです。学生の皆さんもこの研究棟のように,とんがって生きて欲しいですね。

2008-04-26

胴囲測定=メタボ検診

昨日,大学の定期検診がありました。
そこでメタボ検診の項目が新たに増えていました(笑)。腹周りを計ってもらい,俺の場合は82センチでセーフ。最後はバリウム飲んで胃の検診でした。どんなに偉そうにしているおっさんでも,お口真っ白でレントゲン室から出てくるのは笑えます。

******

バリウム飲んだ後は,下剤を渡されます。
ということで本日はゆるいまま,ジムに行きました。
しかし,そんなときに限って紅白試合があったりします。負けるとチーム全員が腹筋200回なので,ゆるくても勝たなければなりません。相手はロンドンからレスリングを習いにきた青年です。まずは引き込んでバタフライガードからスイープで2点先取。しかし,クローズドガードに移行されラバーガードから三角締めに。。。ピンチ。息ができず頭が朦朧としてきます。こっちは相手のみぞおちに肘をたてて,膝で少しずつガードを割っていきます。三角締めが緩んだところを思い切り抜こうとしたら,今度は腕十字。防戦一方です。しかし相手を潰しながら腕十字を解いていって,逆に上四方固めにとり,キムラロックから腕十字に移行しました。この状態でタイムアウト。一本は取れませんでしたが何とかロンドンから来た青年に勝ちました。

結果は引き分けで,両チーム腹筋100回の痛み分け。試合後なので辛かったなあ。50回ぐらいから単純に痙攣している感じ。それからおまけで腕立て伏せ50回。これも30回を超えたところで,たんにクビだけが動いていました。青年たちはどちらも余裕でこなしていました。いいなあ。青年。

試合が終わってみると,俺のゆるい腹も何故か回復していました。以上,メタボとは無縁の生活を送っていまーす。

2008-04-25

肉部隊との闘い: 新入生歓迎会

本日,修士1年の新入生歓迎会を行いました。当研究室には大滝さんが戦力として加わりますが,他のラボの修士1年生も参加しての賑やかな会となりました。ちなみに分子細菌学の受講者は修士1年が5名ですが,その倍の人数の学生さんに集まって頂いたのは嬉しかったですね。また,修士2年の学生さんも集まって頂きまして,総勢20人ぐらいはいたのかも知れません。このような会で学生さん同士の横・上下の結束が強くなっていく事は良い事だと思います。また,それがラボを超えてのディスカッションになればと思っています。

******

焼き肉を囲んで新入生の話を聞いていると,皆が,すっごく明るい。また,すごいいきおいで肉を食べる肉部隊が来襲し(H田君のほかに,H田セグンドも新たに肉部隊に加わる!),パニック状態になりましたが今回は肉の供給量が勝り事なきを得ました。

焼き肉を食べるような感じで,今後の2年間,明るく頑張りましょう。
今日はありがとう。

2008-04-24

2008-04-23

最近の出来事

写真でみる最近の出来事です。


1.  細菌学会でのReunion

10年ぐらい前にカナダにいた連中は,結構,いい年になっていました。  


2.  お花  

山本さんのジム,YSAのオープニングレセプションで娘が頂いたお花。


3.  最近できた家族。

まだ3ヶ月ぐらい。元気に育て!

俺がこんな可愛い犬を飼う事になるとは。。。可愛い。可愛すぎるっ。

4.  ウプサラの朝

桑江朝臣君,撮影です(ウプサラ大学に留学)。

昼間が15時間だそうです。夏は。。。

5.  実際にあったウォンカさんのチョコレート

お父さん,絶対 Golden ticket 当てて! と言われましたが外れました。

次のチョコレート工場見学はいつなのかな?

新学期

新学期が始まりました。

4月から修士1年の大滝さんが新たに参戦。ケーキ屋さんのバイトで培った技術を実験にも反映させてくださいね。修士2年の久留島君,武末さんとあわせて計3人の学生さんで頑張ります。

また,慶應義塾大学医学部の小安重夫先生のところから,永井武先生が共同研究にて,こちらへ来て頂いております。永井先生は3月まで東大医科研の笹川千尋先生のラボに在籍しており,4月から小安研に移りました。韓流スターのような好青年が黙々と研究していたら,それは,永井先生です。

ちなみに,これまで客員研究員として在籍していた渡辺峰雄先生は,北里研究所から隣のラボに引っ越してきました。今後とも渡辺先生との共同研究を継続し,ボルデテラ属細菌の基礎研究に再点火し,大気圏を突破していきたいと思っております。

******

本日は今後のプロトコルやノート作成に必要なデータベースについて,大滝さんに説明しました。ワードにプロトコルを書いていっても良いのですが,データベースにプロトコルをまとめていくと,どんどんリンク付けが可能となり,また,プロトコル内の内部検索も容易です。マニュアル等のPDFもデータベースに放り込んでおくと,それも内部検索が可能です。修士の学生さんには研究よりも,どのように情報処理を効率的にしていくことができるのか説明していきたいです。まだまだ私の指導は完璧ではありませんが,データベースの楽しさと言うものを理解して欲しいですね。それが終わってから,いよいよ研究の本格的なスタートになります。

******

以前,何かのリスト500件をワード文書で書いたものをデータベースに流してくれと頼まれた事がありました。その論文リストは,いちおう規則正しく打ち込まれていたので,タブ区切りに変換後,データベースに流し込みました。頼まれた方にデータを持っていったら,

「阿部君はマックだからできるんだね」と言われました。

なんか,いやな言い方ですよねー。


******


そういえばファイルメーカーのベントウというソフト,PDFが取り込めてかつ内部検索が可能なら,即,購入でしたが,惜しい。。。


2008-04-18

枝葉

日本感染症学会が無事に終わりました。

しかし,ここからは焼き鳥屋さんの話になります。

ある焼き鳥屋さんに行きました。そこにはS根大学の学生さんが2人,アルバイトで働いおり,その学生さんたちの立ち振る舞いが感動的でした。他の従業員の後ろを通るときには,「後ろを通ります」と,きちんと声をかけ,洗った皿は何も言わなくても別のアルバイト生がそれを受け取り所定の場所へ。また,仕事中に自分たちが飲んでいる飲み物は,お客から見えないように気をつかっていました。

実は,俺はこういうこと,周りの状況を的確に判断した立ち振る舞い,をきちんと学生さんに教えたいのだなあと実感しました。研究がいくらできても,所詮,枝葉にしか過ぎず(註1),最終的に残るのはコミニュケーションの取れた人間性だと思います。2人のアルバイト生の動きは完璧であり,マスターは日頃,どのようなことを教えているのか気になりました。

俺は学生さんに厳しく接するほうですが,バイトの学生さんたちはもっと別なものをマスターから受け取っているような感じがしました。厳しいだけでは,おそらく十分ではないのでしょう。もっと根幹に触れるような,自分自身の立ち振る舞いが重要なのか? と思いました。

また,研究を突き詰めていった場合,研究を自分ではしない(できない)ポジションもあるわけで,管理職の場合は,過去に研究ができたかよりは,部下とうまくつき合うコミニュケーション能力のほうが重要であります。

俺のしてきたことは何かを教えてきたと言うよりは,インプットに対するリアクションにしか過ぎないと実感したわけ。

目指すところは遠いところにあると,島根の焼き鳥屋さんで思いました。


******

註1: もちろん研究は重要です。枝葉と表現したのは,でっかい人間性の上に研究がのっていないと,結局は研究も活きてこないということです。とういうことで,俺も頑張ります。

2008-04-17

あまつかぜ

宍道湖から日本海に流れる川には,一筋の雲が低くたれ込めていました。小雨もぱらついていました。
川にかかる橋の上で,雨の匂いを久々に堪能。

「あまつかぜ 雲の通い路ふきとじよ おとめののすがたしばしとどめむ」

という歌を思い出しました。実際,出雲空港は雨のために一時,運行見合わせ。私の方も学会会場に閉じ込められ(笑),有意義な時を過ごしました。明日が私のプレゼンです。

基礎と臨床,どちらもカバーするような発表を心がけたいと思います。それでは。

2008-04-16

神々の国の首都


第82回日本感染症学会に出席するために島根県松江市にいます。学会は明日から始まります。「細菌毒素に関する先端的研究の現状と今後の展開」というシンポジウムにて,永松のやっている研究の話をします。
お話の機会を与えて頂いた座長の小熊惠二先生,西園 晃先生に感謝致します。

******

羽田から松江まで飛行機で1時間とちょっと。大阪と同じぐらいの飛行時間でした。


そうかと思えば「もややもや」と悲しげな叫び声は炭火をつけるのに使う細い薪の束を売る女たちである。

    「神々の国の首都」 小泉八雲


高校の国語で小泉八雲の作品が紹介されたことがあったが,この「もややもや」がすごく気になって,小泉八雲と言えば「もややもや」と思い出してしまう。明日からの学会会場を確認後,小泉八雲の旧邸宅(実際には借家)を訪ねました(会場から徒歩で約15分)。見学料を払い,八雲が愛した居間に腰を下ろし,庭を眺める(添付画像参照)。庭の向こうの通りの方から,「もややもや」と聞こえてきたのだなあと実感。こんな家に住みたいですね。夏は蚊帳を張ったら楽しいそうです。裏手の小さな池からは可愛らしいカエルの声が聞こえてきました。

ホテルへ戻り,シャワーを浴びてホテルのフロントで本屋さんと居酒屋の場所を聞いて,本屋さんに寄ってから居酒屋に行って早めの夕食。海が近い事もあり,刺身がおいしい。ホテルに戻って抄録をチェックして,これからよしもとばななの「アルゼンチンババア」を読みます。

明日はホテル近所の賣布神社にお参りしてから学会に行きます。

松江はすてきな神社がたくさんあります。 

ということで明日からが本番です。



2008-04-14

前線基地,論文,子犬

先週は,色々と移動の多い日であった。
本宅と別宅(仕事部屋兼,都内の前線基地)を行ったり来たりしていると無線の設定がめんどくさくなってくる。それでFONという無線シェアシステムを検討。FONの無線ルーターを購入すると,他のFONユーザーの無線ルーターをシェアすることができる。個人ユーザーが無線LANのアクセスポイントを拡大していこうというのがFONのアイディア。買ったはいいが,前線基地近くに他のFONユーザーがいなかった。残念。ところが最近,FONユーザーはライブドアの無線LANを利用できるようになったために,利用価値が一気にアップした。FON_livedoor にアクセスするとライブドアのHPが現れ,そこにFONユーザーIDを入れると,インターネット利用が可となる。夏まではライブドアの無線LANが無料で使えるそうだ。iPOD touch をもっていたら楽しい使い方ができるかもしれない。

ライブドアの話は歓迎すべきであるが,前線基地では外部にでないと,どちらのサービスも利用できない。んーー。メールを書いたら休息がてらに外に出て送信し,メールをチェックしたくなったら外に出る。郵便ポストに手紙が入っていないかどうか確認しているような感じ。妻の方は仕事でコンピュータを多用しているので,前線基地の不満がでている。そこでイーモバイルのUSB接続の無線LANをオンラインで購入した。1週間ぐらいで手元に届くらしい。さてさてイーモバイルの通信状況はどうであろう。

新聞もない,テレビもない,インターネットも接続できない。
まあ,しかしこういった生活も嫌いではない。

******

4月13日(日曜日)

先週は,永松と論文のやりとりをきちんとできなくて反省。論文は最優先事項。何があっても論文最優先で,朝,論文を受け取ったら,夕方には論文を返したい。そうすれば翌日の朝に再度,論文を受け取ることができて,それを5回ぐらい繰り返し,あとは論文をアメリカの校閲会社に送って完成となる。これが理想のかたちだ。ともかくも論文はなるべく自分ではキープせずに,受け取ったらすぐに返すと言うのが,俺のスタンスであったが,最近はどうも色々な事が重なって,ついつい次の日になり,翌々日になってしまってしまう。ともかくも俺が論文をキープして,スタッフの論文作成の阻害因子となってはいけない。
今週こそはリズムを取り戻しまーす。

******

最近,子犬がうちにきた。男の子。カブードルというミックス犬。 娘にとってはいつでも飼う準備はできていたらしいが,親としては,急に家族が増えて子犬にどう接して良いか戸惑った。子犬のほうもおなかの調子を悪くした。結局,ごはんの量が数グラム多いことが判明。わんちゃん用の計量カップはだめで,きちんと計らないと正確な数字がでない。特に子犬のごはんはペレットが小さいので,ついつい多めに計れてしまう。要注意だ。飼い始めて1週間ぐらいが経過した。おなかの調子も良くなった。ほっとした。夜は親の方がなかなか眠れない。子犬のトイレと部屋は別々なので,トイレに行きたいときにクンクン鳴く。夜中の3時頃と朝方に起こされる。でも,それ以外は鳴いたりしないので有り難い。まだまだ子犬。食べて,ちょっとだけ遊んで,たくさん眠って。健康なウンチ。子犬のウンチで一喜一憂した一週間でもあった。

ということで前線基地の無線LAN環境が整うまでは,だらだらと更新していきます。
さて,外出して,アップします。。。

2008-04-09

KYな俺のコンピューター環境

大学院感染制御科学府のすべての院生は基本技術講座というカリキュラムを受けてから各研究室に配属。修士学生が2年間使用するコンピュータは学府から貸与される(自前で買ってもよいのですが)。有り難いサービスであるが,貸与されたコンピューターは,iBook G3... 使えないことはないけど,まあちょっと無理だということで,ラボで新たに購入し貸与することにした。マシンが非力なという以外に,ハードディスクのクラッシュがとても心配だ。実験データで,ロシアンルーレットはしたくはない。

*******

最近,Office 2008 for Mac を購入。しかーし,ものすごく遅い。虹色のカーソルが,くるくる,いつまでも止まらない。マイクロソフトの陰謀かと思えるぐらい起動時間が遅い。おまけに俺の環境ではすぐにクラッシュ。ということで圧縮の刑に処して,旧バージョンを再び使用することにした。メニューはOffice 2008 for Mac が気に入っていたが,遅いプラス不安定となれば,使う理由はどこにもない。この会社,何年も時間をかけて何を作っていたのだろう。これが俺の身分なら(5年ごとの任期制なので),絶対,再任されない。本日,旧バージョンも2-3回,落ちましたが。。。おそらく1バイト言語圏ではこんなに落ちないのでは。

あと,Microsoft word のバージョンアップをひたすら待っているコバンザメ的なソフト,エンドノートの存在も癪に障る。ワードがメジャーなバージョンアップをしてしまうと,こいつも必然的にバージョンアップしなければ新しいワードに対応しない。姑息なソフトだ。しかし「手書きでリファレンス作ってくれ」と言われたら困る。コバンザメのクセに。。。

*******

マックの物理的重量はとても重い。ということでソニーVaio (以下バイオ)をたまに使用している。しかしバイオのトラックパッド,めちゃくちゃ反応性が悪い。またスリープしてくれない。普通はフタを閉じるとスリープしていると思ってしまうだが,俺のバイオは眠らないぜ。前回の細菌学会の会場で,なんかカバンがあついなーと思っていたら,バイオが思い切りフタを閉じたままの状態でゴーゥとうなっていた。意味不明。フタをあけるとソフト更新の催促のダイアログがでていた。律儀なバイオはこれが済むまでは,きっと眠れなかったのであろう。。。ま,こういう小心なところが日本のメーカーの真骨頂なのかもしれません。おまけに,わけのわからんバイオ関連のソフトを入れろ,入れろと五月蠅い。ソニーよ,俺の勝手だろ。しかもインストールされるのは,使えない,ダサいソフトばかりだ。また,電源スイッチのランプ,スリープ中にピカッ,ピカッとオレンジ色で警告すんのやめてくれないか?学会会場でとても目障り。今度の007はバイオを使用しているが,ありえない。目立ちすぎて,絶対,ドラグノフで狙撃される。

おまけに,バイオにインストールしたビスタの起動時間,マジやばい。プレゼン中にクラッシュしたら,打ち止め,終了,ご苦労様って感じです。再起動に4−5分かかってしまうのは俺のバイオが非力なせいか。そんならXPを入れておけばよかった。マックは重い。しかし,バイオとヴィスタの組み合わせは不幸である。

コンピューターをとりまく周辺は,ゆるーい産業だと思わざるを得ない。はっきり言って,アマチュア集団だ。コンピューターで満足するという日は来ないであろう。ま,法的なクレームが来ない範囲で,巧妙に満足できないモノを作るというのが,超一流の企業なのかも知れない。本当のバグと意図的なバグをうまく使い分けているのだろうなあ,きっと。。。

そうでなければ,ソフトウエアはもっと平和に動いているはずだ。

2008-04-08

区立インナナショナルスクール? でも,分校

昨日は娘の入学式。小学校選びの基準として,おおらかな校風で,あまり生徒数もいないところを選択。ということで,とある小学校へめでたく入学。区立なのにとってもインナナショナル。しかも1年生は10人ぐらい。昔で言えば分校クラスの規模。でも先生の数はしっかりしていて,また,上級生がイニシアティブをとって下級生の面倒を見ている風景も気に入りました。1年生の半分は外国人で,あるお父さんが「ほら英語の授業もあるから大丈夫だよ」と不安でいっぱいな我が子を勇気づけているのが印象的ででした。不思議なインナナショナルスクール(註1),でも,分校みたい。

******

何十年かぶりに小学校の門をくぐった。小学校の玄関にある金魚の水槽。体育館のステージのビロード,校庭のサクラの木,子供たちが植えた花たち。時代は変わっても,小学校のイメージは,昔とほとんど変わらなかった。


註1: あくまでも普通の区立ですが外国人の比率が多いようです。ま,いまから国際的な感覚を身につけておくのもよいかも知れません。娘のほうは帰宅後,早速,DSで英語の勉強をしていました(笑)。


2008-04-04

細菌感染制御学研究室を希望している修士の方へ

細菌感染制御学研究室はすべてを奪う。

煙草も、遊ぶ時間も、安寧のひとときも。

享楽を2年間捨て、自分自身を律する訓練の場。


けれど約束しよう。

ここでの2年間を頑張れば、今度は君達にすべてをあげよう。

仲間と思い出と、強靭な肉体。

何事にも屈しない強靭な精神。

何物にも依拠しない柔らかな心を。


******

修士2年間ぐらいは実験量が全てだと思います。何しろあっという間に終わってしまいますから。上記文章は北海道大学柔道部のモットーをまねして書いたものです。柔道部の公式HPには以下のようなことが書いてあります。あまりにも名言なのでここに紹介させて頂きました。

以下,原文掲載致します。

******

入部を考えている方へ

北大柔道部はすべてを奪う。
煙草も、遊ぶ時間も、安寧のひとときも。
享楽を3年3ヶ月捨て、自分自身を律する訓練の場。
けれど約束しよう。
ここでの3年3ヶ月を卒えれば、今度は君達にすべてをあげよう。
仲間と思い出と、強靭な肉体。
何事にも屈しない強靭な精神。
何物にも依拠しない柔らかな心を。
・・・というのは言いすぎだった。
「百聞は一見に如かず」という言葉を知っている方は是非とも道場へ。

2008-04-02

細菌学会報告

ちょっと遅れましたが,細菌学会のことを書きました。

******

細菌学会総会がついに終わった。終わった当日,新幹線に乗って,家について,風呂入って,ゆっくりしたら体が動かないぐらい疲れていた。ともかくも庶務理事としての仕事が無事に終わり,ほっとした(まだ議事録,残ってますが)。


今回の学会では,シンポジウムのスピーカーにカナダのJohn Brumell,Rocky Mountain LaboratoriesのJean CelliとLeigh Knodlerが参加していたので,少しはしゃぎすぎてしまった。特にJean Celliは,Brett Finlay博士のところでポスドク時代を共に過ごし,2年間をシェアした大親友。彼はフランスからポスドクとしてブレットのラボに加わった。最初の1週間ぐらいはとても不思議な英語を話していた。私のほうは,内心,「俺より話せないポスドクがついにキターーー」と喜んだが,それも最初の1−2週間ぐらいで,彼はすぐにまともな英語を話せるようになった。ちょっとがっかりしたと,学会の懇親会で当時の心境を打ち明けたら,「英語は話せるようになったけれど,ブレットの英語は早すぎて2ヶ月ぐらいうまく聞き取れなかった」という返事が返ってきた。これから海外に行く若者よ,多いに安心してくれ。「俺なんかほぼ本能 instinct で,Yes or Noの返事をブレットにしていたぜ」と言ったら大笑いされた。


1999年に私は日本に帰国。帰国間際に,John Brumell,Leigh Knodlerがブレットのラボにポスドクとして加わり,親友のJean Celliはそれからフランスのマルセイユに移り(ゴベル博士のところ),しばらくしてからRocky Mountain Laboratoriesへ移り,生き残って,新しいラボを構えた。上記の3人とも30代後半である。これからの細菌学を支える新たな潮流になるに違いない。私の留学時代の師匠,ブレットもまだ50になっていないし,北米には若手研究者のチャンスがあふれていると実感した。日本やEUはまだまだ年功序列と言うか,保守的なので,米国に人が流れてしまうのだろうなと実感。まあ米国では,米国なりの生き残り競争が厳しいのですが。。。


彼らと話をしていて,精神の成熟性を感じた。それはディスカッションや,また,日常の会話にも表れていると思う。そういえば欧米では子供を叱るときでも親が子供の視線までしゃごみこんで,子供の目をじっとみつめながら,「何故,あなたのしたことが悪いのか?」について延々と説教している風景に出くわす。子供のうちから大人と同じように扱い,大人と同じように一個人として尊敬する。だから早くから大人の目線で社会に参加するようになる。日本では何歳からが成人かなどと議論になっているが,成熟した大人の社会を作るためには,まずは大人が大人として,成熟した考えをもつことが必要だと思う。ということで,日本が成熟した社会になるのには,あと,どれぐらいかかるのでしょう。。。この基礎作りを飛ばして,一流の研究者を作り出そうと国全体が頑張っても,無理だと思うのです。

新たな出発

3月30日(日)
 本日は私が所属している総合格闘技ジム (YSA) が馬込に移転し,そのオープニングレセプションに行ってきました。ジムの前にはたくさんの花束が飾られていました。帰り際に落ちた花びらを娘が拾っていたら,山本美優さんが「何のお花が好きなの?」と娘に話しかけてくれました。娘が恥ずかしそうにしていると,たくさんのお花をわけていただけました。マットで暴れ回って,お花まで頂いて,娘にとってもかなり満足な一日でした。ジムのオープニングには徳郁さんはもちろんですが山本ファミリーが全員集合で,とてもにぎやかでした。

 いよいよ,4月から本格オープン。白金にあったジムは昨年の12月に閉められたので出稽古をしたり,工事中の新ジムの裸電球の薄暗い光の下で練習を続けてきましたが,ここまで長かった。。。この間,ブラジリアン柔術系のジム生はほとんどきてなくて,グラップリングのジム生ばかりで辛い。でもこの4ヶ月でグラップリングの連中からも一本取られる回数はかなり減りました。立ち技でも引き込んで,下から攻撃するというスタイルなので柔術のスタイルと変わらないのですが。。。

******

4月1日(火)
 本日から新年度。北里大学と北里研究所は本日から統合し,学校法人北里研究所としてスタートします。私的に非常に不評であった大学ホームページも大きくリモデルされました。これからは両者の強みを活かしたブランド強化がなされていくことでしょう。

 そして,いよいよ新年度のスタートですね。フレッシュマンが駅の階段を颯爽と登っていく風景が新鮮でした。この気持ち,いつまでも忘れないで欲しいです。4月1日は伊集院静氏による新聞広告(サントリー)が楽しみです。私は新聞を読みませんが,この日だけは新聞を買います。ということで日経新聞を購入。ちなみに2005年は下記内容が新聞に掲載されました。元気が出ますね。


【生きる力をくれたまえ】

新社会人おめでとう。
この春、君はどんな仕事に就いたのだろうか。
どんな職場であれ、そこが君の出発点だ。社会を知るはじまりであり、なにより仕事とは何か、働くとは何かを発見する場所だ。仕事とは何だろう。

今すぐ君にわかるはずはないが、仕事とは、人が生きる力だ、と私は思う。人が生きている実感を得るものだ、と言ってもいい。いろんな人の生きる力が集まっているのが職場であり、会社であり、社会なのだ。

仕事=生きる力なら、君がどんな仕事をなせるかは、君がこれからどんなふうに生きていくかにかかっている。人を押し倒して生きていけるか。弱者に手を差しのべずとも平気か。私たちがそうしないのは、誰の生にも尊厳があり、誇りがある。己だけよければいい、富が、金が力の発想は下衆で、卑しいのだ。本物の仕事は、生きる力は、己以外の誰かのために存在している。本物の仕事に出遭うためには、君の力を惜しまないことだ。全力でぶつかることだ。

君の生きる力をくれたまえ。出発点にたった君に真新しいリボンのついたシャンパンで祝おう。いつか君が生きている実感を得る、その日のために乾杯。

その日のために乾杯。

伊集院静