2011-03-30

普段の生活

都内は節電中です。昨日は薄暗いジムのなかでスパーリングしました。震災後は地元に帰ったあんちゃんもいて,ジム生はまばらでした。こんときこそきっちり体力つけて,がっつり,引き離すチャンスです。

震災後はなんか呼吸が浅くなったなと,気がつけば,浅い呼吸をしているなと。。。そこで意識的に深呼吸をしています。仕事が集中できなかったので,早々に引き上げてジムに行きました。準備体操をしたあと基本動作の確認を行います。それから試合形式のスパーリングが始まります。5分間相手と組んで,45秒のインターバルで,計6本です。プロの格闘家が3人交じっていて,結構ハードでした。45秒のインターバルで息を整えます。呼吸がしっかりできないと次のスパーリングに疲労が加算されていきます。練習中も歩くように呼吸をきちんとして,息を溜めないようにしています。息を止めて踏ん張るような力の出し方だと,すぐに乳酸がたまって筋肉が固くなります。長期戦には向いていません。

昨日はデラヒーバと呼ばれる技で,プロ格闘家の背後について送り襟絞めをしかけました。しかし,相手の猛烈な爆発力によって,防御されてしまいました。冷静に対処すれば確実に一本を取れたのですが,背後をとった時点でこれで十分だという気持ちがわいてきて,自滅しました。負けましたが,ガードワークはそれなりに上達しているかも知れません。きちんとした呼吸法を取り入れれば,まだまだ強くなれると思います。

少しずつですが,普段の生活に戻ろうと思います。





2011-03-28

個人的なこと

我が家の階段には水道水が入ったペットボトルがたくさん並んでいます。福島原発の状況がよくつかめないので,水道水の汚染がひどくなったときのための予防策としてストックしております。東京港区ではペットボトルの水が入手しにくくなりました。しかし,原発問題は数年続くかも知れませんし,買い占めが持続可能な予防策なのか疑問に感じます。ペットボトルにためた水道水を古い順番に飲めば,放射能の減衰が期待できますし,うまくまわすことによって持続可能なエコシステムを構築することは可能でしょう。

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東京には多くの企業本社がありますが,関西地方に本社機能を移転する動きがあるようです。特に外資系企業は,今回の原発問題に敏感に反応しているようです。また,大使館もしかりです。将来的なことを考えれば,経済拠点を西日本に移し,経済を再活性化させることは重要だと思います。また,西日本に移すことで東日本の消費電力も少しは抑えられるでしょう。本社を何となく東京に構えていた企業も,大阪や関西方面に移転することで,新たなビジネスチャンスが生まれるかもしれません。今回の被災でも,阪大微研は素早く行動を起こしました。関西人のレスポンスのよさ,特に「最初からぶっちゃけ論で,物事を考えていく速さ」は,日本経済の活性化のために必要なことかもしれません。阪大微研については,昨年の教授選考で落とされたので,今ひとつの印象でしたが,今回の件で一気にポイントアップしました。

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今回の震災で個人的に何とも気が晴れないのは,実家の福島が被災したからだと思います。そこで「本拠地」を切り離して,借家の「前線基地」に全ての機能を移管させることにしました。今は不動産を現金化して,実家を立て直すことに集中しなければなりません。両親は愛着のある地元を離れようとはしません。余震はまた来るかもしれませんし,活動を最小限におさえて次のインパクトに備える準備をしています。「前線基地」は狭いので,本拠地の家財道具はご近所に提供しました。愛着のあったモノたちを手放すのはつらいですが,今の私に必要なのはイージス艦のようにこまわりがきいて,あらゆる事態に対処する能力なのです。個人的な老後のことなどは今回の件で吹っ飛びましたが,両親,弟が無事に生きていたことに感謝しなければなりません。

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世界的には知名度が低かった「福島」も「Fukushima」になり,やるせない気持ちです。現場にいる方々を信頼して事態収拾をお願いするほかありませんが,「福島原発とその周辺のサンクチュアリ」は,将来世界遺産に登録されるかもしれません。「負の遺産」での登録は何としても避けてほしいと思いますが,想定外の連続でここに至っております。海水汚染も深刻です。「Fukushima」は世界の枠組みに影響を与えることはないと思いますが,今後の日本の原子力政策に大きな影響を与えることは間違いないと思います。

今は余分なものを切り離し,深呼吸を心がけることに集中しています。

かぎりなきさびしけれども
われは すぎこしみちをすてて
まことにこよなきちからのみちをすてて
いまだしらざるつちをふみ
かなしくもすすむなり  高村光太郎

2011-03-20

マスコミの使命

これまで私は勤務地から1時間弱ぐらいのところにある「本拠地」と大学付近にある「前線基地」を家族で行ったり来たりしていました。昨日,本拠地の整理を行ってきました。近い将来,借家である「前線基地」のみでの活動になりますが,今は不動産よりも現金のほうが重要であると判断しました。タクシーで前線基地にもどる途中,被災地である福島の弟から「やっと水道水が使えるようになった」と電話がありました。私の実家は軽微な被害ですが,それでも家屋をもとの状態に戻すのには,時間とコストがかかります。甚大な被害をうけた地域では復興にどれぐらいかかるかわかりませんが,皆で,前に向かって歩くしかありません。

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福島と茨城の「一部の地域」で作られている牛乳,農作物でヨウ素131が検出されました。ところが多くの報道ではこの「一部」という点は強調されていません。マスコミはインパクトファクターをあげることに躍起になっているのでは。。。マスコミ本来の使命は,情報を「正確」に伝えることであると思います。CNSクラスのインパクトがなくても,実直に報道を続ける姿勢が重要だと思います。特にマスコミによる風評被害だけは勘弁してほしいですね。「一部の地域」と明言しないだけで,確実に福島と茨城全体の農作物に大打撃を与えてしまったのですから。ちなみにヨウ素131の半減期は8.04日で,セシウム137は約30年です。放射性物質には半減期があることも,きちんと報道すべきでしょう。しかし,某雑誌の特集が「東京に放射能がくる」ですから,このような表現がスルーされてしまうこと自体,今のマスコミにはリテラシーが欠如していると思います。「インパクト狙いの下世話なタイトルである」のは,間違いないでしょう。

付記: 某誌「○エラ」を筆頭として,マスコミ各社には「あなたがたの情報は被災地の方々も見ている」ということを忘れないでほしい。

2011-03-14

東北地方太平洋沖地震 (3月14日更新)

東北地方太平洋沖地震の被害にあわれた皆様に,心よりお見舞い申し上げます。また,犠牲になられた方々,ご遺族の皆様に対しましてお悔やみを申し上げます。

IUMS 2011のプログラム打ち合わせのため,東大医科研・笹川先生のラボを訪ねた矢先に,地震が起こりました。当初はいつもの地震かと思っていましたが,揺れがどんどん大きくなっていきました。これまでに経験しなかった大きさでした。ツイッターで震源を確認すると,私の実家がある東北地方でした。急遽,打ち合わせをキャンセルして,自分のラボに戻りました。ラボは無事でした。ラボから実家に電話しました。実家の固定電話は話し中でした(実際は電話が不通)。そこでPHSで弟に電話をしたところ,窓ガラスや瓦が壊れたとの連絡を受けました。また,裏山にあった小さな神社が倒壊し,庭が地盤沈下しました。

地震当日は,ラボでUSTから流れる被害状況を呆然と見ていました。JR, 私鉄も完全運休で帰れなくなったスタッフがラボで一夜を過ごしました。そして,正確な情報が入るにつれて,被害の甚大なことが明らかになってきました。

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今の私にできることは,節電をする,ここにいながら可能な支援プログラム・募金に参加する,自分の子供に今回あった地震のことを正しく伝えていく,などです。

個人的に何ができるのかのついてはCNET Japan にて,
傍観者ではなく“当事者としてできること” にまとめられていますので,是非とも閲覧をお願い致します。また,地震とともに原発トラブルが二次災害での大きな問題となっています。
これについては「クーリエ・ジャポンの現場から」(編集部ブログ)の「福島第一原発では何が起きたのか」 にわかりやすく解説されています。また,「東大原子力系卒業生および有志協力チームから原子力まとめ」も参考になります。このなかに,「早野教授のまとめ」という項目があります。今起きていることを正しく認識するための情報が書かれています。


これから復興への長いの道のりが始まりますが,個人としてできることはやっていこうと思います。

2011-03-09

イラレの遠近グリッド!

これはクラウドです。クラウドとはインターネットを通じてストレージや情報収集・配信などのサービスを、シームレスに提供する形態をさしています。


Zen Brushで書いています


これも良い感じだと思いますが、イラレで遠近グリッドを使用してコンピュータのイラストを書きました(↓のキーボード部分)。遠近グリッドを使用したのは本日がはじめてですが、イラレのヘルプセンターはしっかりしているので、適当なキーワードを入れると知りたい項目のビデオが始まります。僕の感じでは、新しいバージョンのイラレほど簡単になっていくような気がします。ベジェ曲線で挫折した90年代がなつかしいです。もっともキャンバスというソフトがヘタレでなかったら、僕はイラレを使うことはなかったでしょう。

デスクトップはMacBook Airのを貼り付けました。

僕が使用して楽しいと思うソフトは、イラレ、OmmWriter、iMindMap、ついっぷる for iPhone、Evernote、あたりでしょうか。とくにOmmは変てこなエディターで,環境音楽付きです。このソフトのためにヘッドフォンまで買ってしまいました。気分はもう高村光太郎です。

しんしんと降りしきる雪の中を歩くように,文章を紡いでいきます。

OmmWriterとMS wordでは,できあがった文章も異なるのでしょうか。この辺も検証していきたいと思います。

2011-03-08

うさぎのサイフ

去年の6月頃,娘が「うさぎのサイフ」をどこかに置き忘れました。しかもアメ横の混雑している界隈でなくしたので,しょうがなく諦めました。

しかし,今年の初め頃,「テントのポケットに入れ忘れた!」と娘が思い出したのです。家族で登山ショップに出かけたときに,娘はテントに入って遊んでいました。テントのなかに収納用ポケットがあって,そこに入れ忘れたのです。せっかく思い出したのに,肝心のお店は別なところに引っ越しています。半年の月日は無情でありました。

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先日,娘が「お父さん,大切なものなくしたことある?」と,おもむろに聞いてきました。私は「ああ,いっぱいあるなあ」と適当にかつ慎重に答えました。そして「君も何か大切なものを,なくしたことあるの?」と聞き返しました。

「私はうさぎのサイフ,なくしたの」と答えが返ってきました。

なんの変哲もないビニールのサイフを娘が大切に使っていたのを感じ,「あの時,もっと真剣に探せばよかった」と後悔しました。そして本日,自分の気持ちを整理するために登山ショップに連絡しました。なんと,別な場所に引っ越したのにも関わらず,「うさぎのサイフ」は大事に保管されておりました。私はお店の方にすぐに取りに行きます!と連絡して出かけました。

何ヶ月ぶりかで,うさぎのサイフは,たくさんの良き人たちのリレーによって,娘のもとに還ってきました。

アウトドアショップODBOXの皆さんに感謝致します。

2011-03-06

ボルデテラ研究会

先日,金曜日にボルデテラ研究会を開催しました。

ずっと前に,阪大微研の堀口さんから「ボルデテラ属細菌を扱う研究者を一同に集めて,突っ込んだ集会をしませんか」という提案があって,それなら細菌学会総会のない春(今回の総会は,IUMS 2011との共催で秋に開催)にしましょう!ということになりました。

集まって頂いた方々は総勢十数名で,じっくり話を聞いてディスカッションを行うには最適な規模であったと思います。本研究会ではUp-to-dateな研究内容をお話し頂くために,あえてアブストラクト等は配布せずに秘密保持の契約を交わしました。研究会は僕が思っていたより白熱し,多くのアイディアをシェアすることになりました。これを機に共同研究等に進展するかも知れませんね。

今回は,阪大微研,感染研,宮崎大学,そして北里の大学院感染制御科学府の強者が集まっ
ての集会でありました。その内容は是非とも次回に繋げていきたい内容でした。また,大学院感染制御科学府の学府長の中山先生も出席され,百日咳ワクチンについて熱く語って頂きました。

ボルデテラ属細菌の研究は世界的にみても数グループが行っているのみであります。日本の研究者が力を合わせれば発信力においてもトップに入ることは間違いないでしょう。今回の研究会は日本の発信力を強くする主軸として,機能するようバージョンアップして行きたいですね。

2011-03-01

くやしい

昨日は,ほんとうにくやしかった。
僕はブラジリアン柔術の青帯なので,白帯に負けるわけにはいきません。しかも高校生のあんちゃんには。。。しかし,うちのジムのあんちゃんたちは暇をもてあまし,週に5日ぐらい通っている奴もいます。勉強してジムに通って,強くなっていく。いいなあ。

昨日は,高校生グループのS君と対戦しました。ジムに入って1年ばかりですが,腰の切り方がうまい青年で,ポジション取りにセンスを感じます。昨日はそのS君に三角締めをくらって一本負けしました。

滅茶苦茶,悔しかったです。すごく悔しかったです。スパーリング6本目でS君と対戦し,この時点でもうバテバテ。まあでも同じスパーをこなしているS君も,同じように疲れていたので,僕の勝ちにいく気迫が足りなかったのだと思います。

何でこんなに悔しいかというと,疲れに自分が流されてしまったからです。結局は脳が頑張るのをストップさせるのですから,脳力的に負けたことを意味します。僕としては落ちそうになる寸前まで,ふんばったのですが,だめでした。

次回の自分に期待です。