2018-09-11

ミステリーランチのテラフレーム 50 3-ZIP を購入してみた

GWにアンナプルナBCまでトレッキングを楽しんだのですが,そのときに使用したミステリーランチ・クーリー40 の 3-ZIP デザインがとても気に入りました。ただしテン泊縦走に 40L というサイズは若干小さいかなと思いました。

そこでテン泊縦走用にテラフレーム 50 3-ZIPを購入しました。このモデルでは 3-ZIP デザインのほかにミステリーランチが特許を取得しているオーバーロード・シェルフ(以下OLS)機能も搭載されていることが大きな特徴です。早速,使い心地をチェックしてみました。

ミステリーランチのアイコニックなデザインを踏襲したテラフレーム 50 3-ZIP




3-ZIPシステムはミステリーランチにおけるアイコニックなデザインなので認知度は高いのですが,このOLS機能はあまり馴染みがありません。元々,ハンティング・ミリタリー用に開発されたもので,フレームとパックの間に,パック内に収納しにくい様々な装備を挟み込むことができます。昔の山岳部ならデカイ鍋とか,6人用のテントとか,,,

【実際に背負ってみた】
連休用に準備してある2泊分の荷物を背負ってみました。水・食料なしで,約9キロでした。このモデルでもフーチュラヨークシステムが採用され,背面長を無断階に調節することが可能です。このお陰で,背中に吸い付くように背負うことが可能です。カーボンフレームから伸びた分厚いハーネスにもホールド感があります。

あと,クーリー40にあったヒップベルトのポーチはありません。しかし,その分,ヒップベルトは大容量に耐えうるように設計されており,単にクーリーを大きくしたものではないことがわかります。細々としたものはチェストパックに入れて,ヒップベルトポーチはあまり使うことがないので,ベルトの機能に特化したのは評価できます。荷物を入れると画像のように地面にゴロンと転がることもありません。

夏の南アルプス縦走はグレゴリーのパラゴン68で行きましたが,6日間使用して,やはり底部にある荷物を取り出すことはまったくなかったです。全体的なバランスは良いのですが,10日間のネパールで3-ZIPデザインのクーリーの使い心地を知ってしまったので,テラフレーム購入のきっかけにもなりました。

あと,パラゴン 68 は大容量でも重量は1.64 kg と軽量です。当初はこの重さに惹かれて購入したのですが,歩くときに少しブレがあるかなと思いました。まあでも縦走での 6 日間の疲れもあって,感じる違和感です。テラフレームのフレームについても,実際にはテントを背負って縦走してみないとわかりません。しかし,クーリー 40 でのトレッキングは何の問題もなかったので,テラフレームにも期待が高まります。実際の使用感は,改めてご報告したいと思います。

質実剛健な作りです。荷物をおろしたあと,ゴロンと転がらないのも気に入っております。

【ミステリーランチにしては軽い!】

 容量 : 51L
 重量 : 2.3Kg
 寸法 : 71cmx38cmx33cm
 素材 : 330D litePlus CORDURA
(ミステリーランチ公式ページより引用)

テラフレーム 50 3-ZIP の重量は,ミステリーランチにしては軽いほうだと思います(笑)この軽量化には,330D litePlus CORDURA という素材が大きく貢献しております。ちなみにクーリー 40 (1.8 kg)は 420D Nylonです。従来のナイロン素材から litePlus CORDURAに変更することで繊維を細くしても強度を保つことができたのだと思います。このメーカーは質実剛健がウリですから単に軽くするだけなら新たな素材を採用しないと思います。

【テラフレームは冬場に活躍するかも】
パラゴン68の背面メッシュは蒸れにくいので夏場に重宝します。また,軽量化にも貢献しております。しかし,昨年の冬山で背面メッシュに雪がこびりついて厄介でした。雪山に行ってから気がついたのですが,冬場は背面メッシュの素材はやめたほうが良いです。テラフレームは背面メッシュではないので夏場は蒸れるかも知れませんが,雪がこびりつくことはなさそうです。

僕が今から楽しみにしているのは,50 L というサイズ感を OLS 機能がどのように補完できるか ? ということです。雪かき用のスコップ,スノーシューなど冬はパックに収まらないものがたくさんあります。このへんの使い勝手については実際の雪山で試していきたいと思います。

【まとめ】
ミステリーランチの製品は質実剛健ですが,その一方で重さが気になり,食指が動きませんでした。しかし,クーリー40を使用してみると使い勝手が良く,また,大型ザックにみられるような安定感がありました。また,少し寒くなったときにジャケットをすぐに取り出せたりできるのは,3-ZIP デザインの大きなアドバンテージです。

ミステリーランチを使ってみて,各メーカーとの思想の違いが現れていると思いました。
これまで山の装備において軽量であることを主眼として選択してきましたが,縦走に耐えうる背負い心地も重要であると思いました。

今後,レポートしていきたいと思います。最後まで読んで頂きまして,ありがとうござました。