先週のツイートで片岡義男さんが書いた小説について触れた。 アマゾンを検索しても片岡さんの小説は、もう手に入らない。私は片岡さんの作品をほとんど蔵書していたが、カナダに留学するときに全部あげてしまった。当時、赤い背表紙がとても新鮮であった。
なんとかして読みたかった。電子化されていないのか? 電子書籍の先陣的な存在である青空文庫は、著作権切れの作品しか扱わないので、著作権が残っている片岡さんの作品を読むことはまだまだ先になりそうだ。と思っていたら、なんと片岡さんの希望で、青空文庫に掲載されることになった。そこでiPhoneアプリの豊平文庫を購入して、早速、片岡さんの作品「ラハイナまで来た理由」をダウンロードした。著作権は残っているものの、絶版状態に近い作品が青空文庫で蘇るのは有り難い。しかしそれには作者の覚悟が必要である。今年の3月で片岡さんは70歳になられる。ちょうど70歳の誕生日に「ラハイナまで来た理由」が青空文庫に掲載された。いかにも片岡さんらしい清々さを感じた。
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2010年2月3日よりツイッターを開始した。今では備忘録としても愛用している。断片的なツイートをiPhoneアプリのMomentで日記のように管理している。もちろんMomentに直接日記として書きこむことも可能だが、ほとんどはツイートを自動的に取り込んでいる断片的な日記である。MomentはFlickrにも対応しているので、ツイッタークライアントをechofonにして画像のアップをFlickr に指定している(多くのツイッタークライアントのなかでもFlickrを指定できるものはそう多くないと思う)。140字の断片的なツイートを読み返して、あとで思考の塊として何かが浮かび上がるのを待っている。まあ浮かび上がってこないかも知れないが。
ツイッターのタイムラインは夢の記憶のように断片的である。しかし、誰かのツイートと誰かのツイートがまったく気まぐれに、しかし、あるの種のコンテクストとして成り立つ場合がある。そんな時にはっと、させられる。夢の断片を少しずつ拾い上げて行くことも面白いのではないかと思い、Momentを愛用している。