ターザンの新刊では,「最新サプリメント」に関する情報が満載ですね。参考になりました。
しかし,50を越えてからは,「何を摂るか」ではなくて「何を摂らないか」のほうが大切だと思うようになりました。少なくともぼくの2年間の経験では,そのように実感しています。
巷では色々なサプリメントを摂ることで,健康維持をアップさせようとしていますが,摂らない路線では経済は,まわりませんから,「何かを摂って健康になる」の状況はしょうがありません。事実,僕の場合も,いろんなものにノセられてここまで,生きてきました。
僕が,極力とらないと,決めているのは白糖です(多くのスポーツドリンクに,入っておりますが)。それから,肉類,乳製品も,とらないように心がけております。あと,ナッツ類も微生物汚染で有害な物質が産生されますので,とらないようにしています。
じゃあ何を摂るのかというと,玄米,野菜,大豆,豆乳などです(一言で,マクロビオティックな食事です)。このような食事に変えてから,2年間で10キロ,ウエイトダウンしましたな。最初はパワー不足を感じましたが,今ではこのようなスタイルにして,良かったと思います。あと,仕事,ハレの日などで外食する場合には,こだわらないで何でも食べるようにしています。
栄養のバランスが悪いのではと言われますが,日本人は,つい最近まで,おそらく何千年も飢餓状態が続いていました。きっと西洋人並みに食べなくても,大丈夫なのでしょう。また,食べ物によって腸内細菌のバランスが大きく変わることも,知られています。事実,細菌の工業的利用として,アミノ酸生産があげられます。細菌がアミノ酸を作り出すのです。さらに,低タンパク質に適応した人々が実際にいるのです。ニューギニア人のなかには,サツマイモが主食で,それでも筋肉はハンパないです。低タンパク質という条件に,どのように適応していったのか,腸内細菌のメタゲノム解析が明らかにしてくれるでしょう。
ということで,偏食的な食事でも,より健康になったと思います。しかし,食事を変えた時に,72キロぐらいから徐々に落ち始め,59キロまで下がったときは,少しだけ焦りました。このまま落ち続けるのか?という不安がよぎりました。しかし,不思議と59キロで下げ止まり,そこから徐々に体重が上がっていき,2-3ヶ月かけて62キロに戻りました。この間,食事を変えることなく,この体重におちついたので,このあたりが僕の理想の体重なのかもしれません。
じゃあ,積極的に摂るサプリは何かというと,エビオス錠 でしょうか。これは乾燥酵母で,腸内細菌に良いとされています。
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低タンパク質適応のもっと進んだ先には,飢餓状態の世界があります。アミノ酸飢餓状態の時には,オートファジーを含めて,様々な生体反応が誘導されます。それを制御している因子として,mTOR (mammalian target of rapamycin)があります。このmTORは「長寿」や「がんの制御」に関わることが,示唆されております。事実,mTOR阻害剤であるラパマイシンを用いた色々な研究が進んでおりますが,これらについてはさらに検証される必要があるかと思います(ラパマイシン投与でマウスの寿命がのびたという研究報告があります)。長寿の研究には,サーチュイン遺伝子もからんでおりますが,こちらは諸説,入り乱れています。
何れにしても,自分の体のなかにいれるものは,よくよく吟味する必要があります。40代後半までは,焼肉のない生活は考えられませんでしたが,野菜を美味しく頂く,生きかたもあると思います。
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マクロビオティックな食事です。 |
追記: あとFish oil (網膜系の保護),ブルーベリー,ルテインを摂っております。それと,ナッツ類の微生物汚染(カビ毒)については,国ごとに厳格な基準があります。ほとんどのナッツ類は汚染の心配がありませんが,いちおう用心しています。