2012-06-02

わからない

新幹線の発車まで時間があったので,構内にある本屋をざっと眺め,

私,社長ではなくなりました。― ワイキューブとの7435日

を購入した。執筆者は元ワイキューブ社長の安田さん。「千円札は拾うな」も安田さんの著書である。多くのビジネス書を出しており,そのなかにあった「焼肉面接」は人事選考に大いに参考にさせて頂いた。私自身,学生の就職委員を担当して,人事採用についてのビジネス本を乱読した時期があった。安田さんの本は独特のユーモアがあって,ビジネス書のなかでは異色な存在であった。さて,今回は自らの会社が破綻した話である。

「恥ずかしながら,私が利益を出さなくてはと意識したのは,銀行から借金の返済をもとめられたからだった」という部分を読んで,安田さんは経営者としてはどうなのか? と思ってしまった。しかし会社の破綻について,ここまで吐露した書籍はあまりないと思うので,これから起業する方は読んでおいたほうが良いかもしれない。

確実な利益は出ていなくても,ある程度社会から認識されていれば,銀行は融資してくれるのも事実なのであろう。企業は銀行から融資をしてもらって事業を展開する。一方,銀行は優良企業にたくさん融資をして利ざやを稼ぐ。銀行もメガバンク化していき,リターンを大きくしていく。しかし破綻した場合は,その損失額も大きくなる。

リーマン・ショックのような対岸の火事のような出来事でさえ,日本の経済が混沌としてしまうのが,私にはさっぱりわからない。最後にジョーカーを引くのは誰なのか?
そんなことを考えながら上田駅についた。