2009-08-09

Scientific Meeting: Microbial Infectious Diseases 2






ホテルでシャワーを浴びた後,美容師のHさんと,ホテルの手配をして頂いたSさんに夕食に招待される。Sさんとは数ヶ月前に日本で再会したが,Hさんとは10年ぶりの再会であった。Hさんは妻が通っていたヘアサロンの美容師である。カナダの悪口は言いたくはないが,ヘアーカット技術は最悪。。。私も留学当時,コケシのようにカットされてしまい,それからバリカン人生に突入し現在に至っているが,妻の場合はバリカンというわけにもいかず,Hさんと巡り会えて幸運であった。2人とも遠く日本を離れ,自分の実力で生きている人たちだ。感覚は大陸の人たちに近い。展望レストランからは,半島に突き出たブリティッシュコロンビア大学の建物が小さく夕焼けに光っていた。3人で歓談した後,バーにもいかず早々とホテルに戻り,カンファレンスが開催されるガリアノ島へ向けてパッキングをすませ,日本の薬局で購入した睡眠導入薬を飲んでから眠りについた。前回,パリに行ったときには時差ボケ+昼間のワインで,次に出てくるスライドが全然思い出せなくて激しく轟沈した経験から,フライト中とカナダについた初めの2日間のみ睡眠導入薬を使った。その結果,私の場合,まったく時差ボケを感じることもなく,効率的にカンファレンスに参加することができた。カナダの友人に言わせると,クセになるから睡眠薬は絶対だめだと言われたが,海外へ出かけたときの最初の3日間ぐらいは,アリだと思った。宿泊先はトータル5人でキャビンをシェアするので,フルタイムで英語漬けだ。そんなときに時差ボケでは絶対,轟沈される。。。ということで,あまり強くはない睡眠導入薬は,これからも海外出張時に使うつもりだ。

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翌日は,緊張していたせいか早めに起きて,ホテル前からタクシーを拾ってバスディーボに向かう。バスディーボからは,カナディアンロッキーへ向かう電車も出ており,長距離移動の雰囲気があった。列に並んでいるカナディアンにバスの行き先を聞いて安心し,フェリーのターミナルであるツウーワッソンという場所へ向かう。バスは1時間ほどしてフェリーターミナルに着いた。うろうろして色々なヒトに聞きまくり,ようやく自分の乗るフェリーを発見。ドック2であることを確認し,フェリー発着所の近くでピザを食べた。10時20分のフェリーを逃すと,夕方まで待たなければならない。無事にフェリーに乗り込み,フェリーのなかで落ち合う約束していたジョーンに会うことが出来た。ジョーンと再会したことで目的地のロッジまでジョーンの車で移動することができる。助かった−。ジョーンとは京都で開かれた細菌学会で再会したが,カナダで会うのは留学以来である。久々の再会で話が弾み一段落がついた後,あとはブレットのところで同じ釜の飯を食っていたポスドクが何をやっているかの話になった。パーマネントポジションを獲得したポスドク,付けなかったポスドク,10年の歳月は,明確にそれぞれの人生を分け隔てた。

続く。

写真1: ガリアノアイランドにいくフェリーから,ビクトリア島に向かうフェリーを撮影
写真2: フェリー発着所でピザを食べる。モレスキンの小さい手帳はレシート管理に最適。
写真3: バスディーボに併設されているカナダ横断鉄道の駅。一度は行ってみたいですね。
写真4: ダウンタウンからスパニッシュバンクを望む。左手半島が4年間滞在したブリティッシュ・コロンビア大学。