2010-10-02

BMB2010参戦!

BMB2010が12月に開催されます。下記ワークショップにて発表の機会を与えて頂きましたのでご連絡します。BMB2010に参加される方がおりましたら、是非、お立ち寄り下さいませ。オーガナイザーは九州大学・小柴琢己先生と帯広畜産大学・嘉糠洋陸先生です。どのようなセッションになるのか、今から楽しみにしております。

ワークショップ:3W7 宿主と感染微生物攻防の最前線
演題:Bordetella strategies for overcoming host innate immune responses
演題番号:『3W7-2』
発表日時:12月9日(木) 9:00~11:30
発表開始予定時間 9:20


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これまで、III型分泌装置によって宿主細胞に移行するエフェクターに関連した研究を行ってきました。百日咳菌に代表されるボルデテラ属細菌もIII型分泌装置を有しており、当ラボにて2つのエフェクター BopC (BteA), BopNの機能を明らかにしてきました(もちろん未解明な部分も、たくさんあります)。小さなラボが紡いできた約10年間の集大成を、ワークショップで発表できたらと思います。III型分泌装置はグラム陰性菌で高度に保存されていますが、その構造を通して、宿主に移行するエフェクターは個々の病原菌によって異なります。エフェクターのバリエーションで病原性がどのように変わるのか、宿主側因子を含めて詳細に解析しております。


一方、百日咳ワクチンのプロジェクトは、当たりをつけた抗原をひたすら精製し、ひたすら評価試験を行い、理詰めの世界からは遠いところで、しかし、絶対にこれでうまくいくという、根拠のない信念をもって、突き進んでいくしかありません。III型分泌装置やエフェクターとかのこだわりを捨てたところで勝負です。「理詰めになる部分」と「何も考えずにやる部分」で、結果的に、北里研究所とは深い関わりがあったと言えるような、具体的な答えを出して行きたいです。


これまでの10年、あっという間だった。
だから、次の10年も、あっという間のはず。
だから、残された時間はそう多くないということに、
気がつきはじめたのです。
50ちょっと前に天命を知ったということかも。。。
そうだとすれば、こんな有り難い機会は、
「前陣速攻」でいくしかないのです。