2019-02-11

Zerogram El Chalten 1.5Pをレビューする

唐突ではありますが 4 シーズン対応の El Chalten 1.5P OLIVE を購入しました。
僕が何故,Zerogram のテントを購入したのか,お伝えしたいと思います。

フライを吊り下げる方式の El Chalten 1.5P。設営が非常にラクです。




今回,テントを選ぶ基準として,以下のことを考慮に入れました。

1) 4 シーズンであること
2) エントランスが容易であること
3) 設営が容易であること

最終的に残ったのが,Zerogram El Chalten 1.5P でした。4 シーズン対応のテントなのでフライが地面近くまでのびております。3シーズンだと軽量化のためにフライが下まで伸びていないのがほとんどです。また,インナーはメッシュ素材ではなく,結露に強いモノフィラメントと呼ばれる素材を使用しております。こういった新素材の投入もワクワクする部分ですね。

これまでNEMOのタニを使用してきましたが,出入り口が一つしかないので真夏は夕方にならないとテントに入れないぐらいに激アツになります。この点,El Chalten 1.5P は両サイドに出入り口があるので風通しが良さそうです。4シーズンですが,3シーズンでも快適性を犠牲にしていないところも気に入りました。

NEMO タニ。これはこれで名作です。

あと,これまで厳冬期にはツエルトを使用してきたのですが,強風下で一人で設営するのは大変なこともありました。雪の整地からはじまって設営するまでに1時間ぐらいかかってしまったことがあります。整地をおろそかにするとペグが雪の中に固定できずにイライラすることがあります。

厳冬期のツエルト泊。物凄い吹雪でしたが,なんとか潰れずに助かりました。。。モフモフの雪面を整地するだけでも一苦労です。

El Chalten 1.5P の最大の特長は,フライ,インナー,グランドシートが一体化していることです。フライを吊り下げるだけなので設営が非常にラクです。フライが強風に煽られると,なかなか大変な場合があります。厳冬期にフライをふっ飛ばされ泣きそうになりながら追いかけたこともあります(笑)El Chalten 1.5P ではフライとインナーが予め固定されているので,こういった心配もありません。

なので,El Chalten 1.5P の設営方式は,まさにソロパッカーのためにデザインされたと言っても過言ではありません。設営に力を要する部分もなく女性ハイカーにもオススメです。

じゃあ,このテントに弱点はないのか?ということですが,ここから弱点を取り上げていきましょう。

1) インナーテントのジッパーが若干しめにくい。これはモンベルから出しているSmooslider で解決(効果はまあまあです)。

モンベルのSmooslider. 

2) インナーテントの扉留めが固定しにくい。フライを留めるところには O リングがついているのですが,何故かインナーテント部分には O リングが付いていません。。。ならば付けてしまおうということで,O リングを取り付けました。O リングスリットにモノフィラメントを挟み込んでしまうトラブルを回避するためにダクトテープで固定します。

El Chalten 1.5P インナーの扉留めにもOリングを付ける。

3) あと,このテントの最大のウリであるフライ,インナー,グランドシートの3つを固定している金具が外れやすいです。特に収納袋からバッと広げるときに外れやすいです。また,強風で煽られジョイント部分から外れてしまうと設営するときにやっかいです。この部分もダクトテープで固定して外れないようにしました。

フライ,インナー,グランドシートの連結部分。フックの深さが浅いので外れやすい。

El Chalten 1.5P 外れやすい部分はダクトテープで固定する。

【まとめ】
テント泊縦走はソロがメインなので,フライを吊り下げる設営方法はとても楽だと思いました。また,エントランスが二箇所あるので,真夏にも風通しよく過ごすことが可能です。一方に荷物をおいて,もう一方は食事用のスペースにしたり応用範囲が広がりますね。

一番気になったのはテントの高さが 100 cm ないことですが,テント上部に横に張り出すポールがついているので,上部の空間も快適です。

実際のフィールドにでてみないと解りませんが,僕がこれまでのテント・ツエルト生活で「ここは不便だな。。。」と感じてきた箇所がこのテントには見つからないのです。あとはどれぐらいの耐風性があるかですね。またレポートしたいと思います。

レポートはコチラになります。また,Zerogramさんからバージョンアップした El Chalten Pro ならびに,ソロ用の Thru Hiker がリリースされておりますね。ほんと目が離せないメーカーとなりました。

長文にお付き合いいただきまして,ありがとうございました。

【スペック】(メーカーサイトより転載引用)
● 重量: 1.19kg(パッキング 1.5kg)
● カラー: OLIVE、ORCHID
● 構成: フライ、ソリッドインナーテント、ポール3本、ペグ 8本(DAC) 、フットプリント、ガイライン予備2
● フライ素材: 10D R/S Nylon PU/Sil Coating / 2,000mm / Made by Dominico Textile Co.
● インナーテント 素材: 20D Mono Filament DWR (Breathable and durable)/ Made by Dominico Textile Co.
● フロア素材: 15D R/S Nylon PU/Sil Coating / 3,000mm / Made by Dominico Textile Co.
● ポール: DAC Featerlite NSL 8.05mm
● サイズ: 210cm(L) * 110cm(W) * 95cm(H)
● シーズン: 通年
● その他: 出入口&前室: 2、ベンチレーション:2 、ランタンフック:1、メッシュポケット:1