2018-11-10

冬の最強レイヤリングシステムを考察してみる。あ,標高2000m 以下ね。。。

 いよいよ冬山の季節になってきましたね。夏は登山客で賑わう安達太良山も稜線上には誰もいません(動画)。日頃,お世話になっているお山も冬になるとオラオラ系になり容赦がありません。そこで,真冬の最強レイヤリングシステム2018を考えてみました。




【なぜ,標高2000 m 以下なのか?】
 それはビビリだからです(笑)たとえば厳冬期に 3000 m の稜線にいて,物凄く悪天候になったときを想像してみてください。がんばって 1 km 下山しても,まだ標高 2000 m の世界です。けれど,標高 2000 m から 1 km 下山すれば標高1000 m で,なんとか自分の安全を確保できるのではないかと思います。
 僕は冬でもソロで登ることが多いので,この 2000 m という自分なりの基準を守るようにしております。それに軽量化のために,冬こそツエルトを使います。上に行くと凄く寒いので,2000 mぐらいがツエルトでも楽しめる領域だと思っております。

【基本的なレイヤリングシステム】
 パタゴニアの製品が徐々にレイヤリングシステムに食い込んできました。

 1. ベースレイヤー: キャプリーン・エア・フーディ(パタゴニア)
 2. ミドルレイヤー: R1フーディ(パタゴニア)
 3. アウターシェル: Tsurugi Lite Jacket(Teton Bros.)

上から,キャプリーン・エア・フーディ,R1フーディ,Tsurugi Lite Jacket

【ベースレイヤーを考察する】
 前々からキャプリーン・エア・フーディを試してみたいと思っていたのですが,ベースレイヤーに2万円近くをかける気合が足りませんでした。。。まあしかし,縫い目のない3Dニット構造はどんなものか試してみたくなり,購入に至りました。まだ,実際の冬山で試してませんが,これまで着たどのベースレイヤーよりも着心地が良く,また,肌触りも最高です。特に,3Dニット構造の恩恵を受けるのはフード部分です。首からアゴにかけてのシルエットが見事で,バラクラバは不要となりそうです。メリノウール51%,リサイクル・ポリエステル49%混紡素材で作られております (重量196 g)。冬山が楽しみです。

【ミドルレイヤーは昨年からR1に決定】
 R1フーディは冬にこだわらずに多用できるので気に入っております。ポーラテック・パワー・グリッド素材を使用していて,ワッフル状のグリッドは汗抜けが良いです。日本ではあまり人気のないプルオーバーですが,パンツにギュンでインしたときにも,ジッパー部分のゴワゴワ感がないので,むしろ冬にはプルオーバーがアリだと思います。プルオーバーと言ってもジッパー部分はだいぶ下までおろせるので,換気には問題ないかと思います。ミドルレイヤーは,R1フーディがしばらく続きそうです。メーカーの公表値で,重量は 364 g となっております。グリッドを変えるなりして,もう少し軽いとベターです。

【アウターシェル】
 これまでは,ROC SPIRIT JACKET(ホグロフス)を使用してきました。現行モデルは,GORE-TEX C-KNIT ですが,僕のは Gore-Tex Pro です。前者のほうが透湿性が良いとされております。ハードシェルだけあって素材はゴワゴワで,守られている感じがあります。まあでも重量が 500 g 以上もあり,もう少し軽くて動きやすいものを探しておりました。

Tsurugi Lite Jacket と ROC SPIRIT JACKET (オレンジ)

 今回,Teton Bros. の Tsurugi Lite Jacket をようやく手に入れることができました。Polartec NeoShell という素材を使用しております。ゴアテックスよりも蒸れないと言われているのですが,実際に冬山で試してみたいと思います。軽量でもアゴが当たる部分とかは速乾性の柔らかな素材が使われていて気配りが感じられます。冬山で息があたるアゴの部分が冷たくなると寒いですからね。
 172 cm, 69 kg で M サイズを購入しました。重さは,ROC SPIRIT JACKET の半分で,R1 フーディーよりも軽い 245 g です。ストレッチ素材も相まって,大分,軽く感じます。雪山シーズンに入ったら,また,レポートします。

【まとめ】
 冬山にも手を出してしまうと,自分なりにこれだ!というレイヤリングが決まるまで,散財します(笑)。また,行く場所によってもレイヤリングシステムの条件が変わります。
 これに,アイゼン,冬用登山靴,ピッケル,スノーシュー,スコップ,テント (ツエルト) などが必要です。諸々の装備を担ぐと,20 kg ぐらいになるので体力も必要です。
 まずは,基本のレイヤリングを確立して日帰りか通年営業の小屋泊まりをオススメします。僕も冬に登山はやらないと思っていたのですが,今から待ち遠しいです。