2016-11-01

個人的な山の装備 Vol. 3: ミドルレイヤーについて

ミドルレイヤーは汗を効率よく外へ追い出すことと,アウターとベースレイヤーの間に空気のロフトを作って体温を維持することにあります。体温調節の根幹となるレイヤーだけに,たくさんの意見があります。そして,そのどれもが部分的には,正しいということになります。


僕のなかでのミドルレイヤーのスタメン 2016 は以下になります。

1. Houdiniのアルファフーディー
春先から初秋にかけてはアルファフーディーを愛用しています。Houdiniのフーディーのなかでは薄手の部類となり,通気性が良くて乾きやすいです。また,独特のしなやかさがあり,普段の旅行にも使用しています。

2. アウトドアリサーチのDeviator Hoody
アルファフーディーでは少々肌寒く感じる晩秋から春にかけては,アウトドアリサーチの Deviator Hoody の出番です。まあでも明確な区別はなく,通気性が良いので年間を通じて使用しています。こちらは Backpacker 誌の Editors' Choice Awards 2015 を受賞した製品です。前回のブログでも書きましたが,前身ごろの部分にポーラテックの Polartec Alpha インサレーションを使用しており,保温と同時に透湿性ならびに速乾性を確保しています。素材については「さかいや」さんのブログで詳しく解説されております。一方,フード,両袖,背中の部分は速乾性に富んだ Polartec Power Dry High Efficiency とよばれるグリッドパターンのフリースを使用しています。

体幹部は保温を重視した素材,一方,荷物で汗がこもる背中や袖部分は汗抜けしやすい素材で作られています。ミレーのトイ アクティブインシュレーションも同じような考え方でデザインされています。もっともこちらの前身ごろは Polartec Alphaではなく,TORAY が開発した 3DeFX+ という素材です。ミレーのジャケットも人気が高そうですね。

いずれにしても,最先端の素材を適材適所に使い分けるのが,今後のミッドレイヤーのトレンドになりそうです。

Deviator Hoody。白い部分が Polartec Alphaインサレーションとなります
フード,袖,背中は,グリッド状のフリースです。従来のフリースよりも通気性が良いです。

3. アークテリクスのAtom SL Hoody

アルファフーディーや Deviator Hoody を着用しても肌寒いときには,Atom SL Hoodyを重ね着しています。アークテリクスのなかで最も薄手のソフトシェルで,軽くてとても着心地が良いです。この Atom SL Hoody は撥水性もあるので,多少の雨ならこのジャケットで行動するときがあります。中綿はアークテリクス独自のコアロフトという素材で,熱がこもりにくいです。真夏でも日没すると気温が急激に下がりますので,1年中持ち歩いています。

 Atom SL Hoody。飯豊山。太陽が沈むと一気に冷え込みました。。。


4. まとめ
冬場は厚手の素材を選んでしまいがちですが,大量の汗で冷えてしまえば意味がありません。薄手のインシュレーションを重ね着することで体温調節をしたほうが快適だと思います。
特に Atom SL Hoody はソフトシェルとしても,激しくないときのレインウエアとしても使用できます。アークテリクスは SV シリーズが注目されがちですが,利用頻度は圧倒的に Atom SL Hoody にあると思います。また,アルファーフーディーもDeviator Hoodyもオススメです。この3着は揃えておいて,後悔しないと思います。