2011-01-01

今年の抱負

あけましておめでとうございます。当ブログを訪れて頂きまして誠にありがとうございます。今年もよろしくお願い致します。さて,昨年を振り返って今年は何をやるべきか? その抱負を述べたいと思います。

昨年の4月,桑江講師が3年間の留学生活を終えてラボに戻ってきました。ご苦労様でした。僕もかつて留学したのですが,留学とは諸刃の剣のようでもあります。少なくとも他人の評価は「留学してあいつは伸びたのか,落ちたのか」のどちらかです。僕の場合,帰国後に大学の先輩と飲みに行ったのですが「4年も留学したのに業績少ないよ」と言われ,マジギレしたのを覚えてます。あ,マジギレした体験談ではなくて,留学を通して人間的にどれだけ成長したのか,どれだけしんどい目にあって生き延びてきたのか,それを後の研究生活にいかに活かしていくのか。それらが留学後に問われることだと思います。桑江君も色々苦労して貴重な辛い目にあって帰還しました。これからもよろしくお願いします。

ビッグニュースとして昨年暮れに,久留島君が学振の特別研究員DC2に見事採用されました。ちなみに桑江君は海外学振で留学しましたので,久留島君も是非海外学振をとって,海をこえて欲しいと思います。また久留島君は,昨年の細菌学会関東支部総会でベストプレゼンテーション賞を受賞しました。これからも突き進んで欲しいと思います。

また,昨年暮れから特別研究員のYさんが加わりました(本人の了承を得ていないので,Yさんでいきます)。Yさんは百日咳ワクチンのプロジェクトチームとして加わりました。百日咳の患者は現在でも増加しつつあるので早急な対処が必要です。4月からは新たなポスドクCさんが加わる予定です。ラボで手薄なところは感染免疫の領域です。ここをスペシャリストのCさんが切り開いていくことになります。ポスドクを獲得するのは昨年からの懸案でしたが,今年になってやっと夢が叶いました。

僕がラボでできることは限られています。きちんとグラントを獲ってくること,ラボのみんなが気持ちよく研究できる環境を整えること,あとはスタッフを信じることです。個人的には,僕の研究者生活は10年ちょっと。これまでの10年間で三型分泌装置の阻害剤関連の研究を行ってきました。そして何とか論文としてまとめました。今後どのように企業に提示していくのか考えています。次の10年は百日咳ワクチンの開発です。もちろん基礎研究あっての応用ですが10年間で個人ができることは限られています。あとは如何に研究者を育成していくのかに尽きます。そのためにはポスドクをコンスタントにとって研究者の流動性を高める必要があります。ポスドク1名を採用したことは自分にとっても大きな励みになりました。組織の枠に身をゆだねると自分の枠が小さくなってしまうので,自分でフレームを壊していくいく必要があると言い続けてきましたが,今年は覚悟を決めて行きたいと思います。

これからもよろしくお願いします。