2014-08-24

空気の密度

8月ももう終わりに近づいていますね。

今日は家族と一緒に散歩に出かけました。天現寺の近くでランチを楽しんだあと,広尾に新しくできたCarpe Diemに顔を出しました。

広尾道場で,基礎練とスパーリングをしばらく眺めました。エレベーターで外に出てみると,まわりの空気が薄まったように感じました。道場の空気が自分にとって,とても濃密であることを,あらためて実感しました。

自分にとって空気が濃密に感じる場所は,道場であったり,大自然であったり,学会会場であったり,今こうしてブログを書いているラボであったりします。

空気が希薄になると思考が麻痺していくように,空気感の濃厚な場所は,生きていくために大切だと思います。

歳を重ねるにつれて,こういった場所が増えていくといいですね。

Carpe Diem Hiroo
アイルランドへのフライト:国際学会
視界がきかない冬山
淡水湖でのシュノーケリング:パラオ
時差ボケのなかでの危険な赤ワイン:パリ
波が荒れている海岸までのアプローチ:沖縄
水上飛行機の格納庫に使われた洞窟:パラオ
黒部水平歩道
バンクーバー周辺の島々

馬上少年過ぐ



2014-08-14

すべての山を登れ:安達太良山

先日,夏期休暇で福島の実家に戻りました。

福島に向かう新幹線のなかで,天候をチェックしてみると,登山を予定していた翌日は,台風の影響で大雨との予報でした。そこで,実家についてすぐに山に登る準備をして,安達太良山に向かいました。

実家から1時間半ほどで安達太良山の麓に到着して,ロープウエイ発着所で片道キップを買いました。出発するのがあまりに遅いので,ゴンドラ係の方に「今日は(くろがね小屋で)宿泊ですか?」と質問されました。天候は曇り空ですが,風はありませんでした。

ゴンドラを降りて,14:00きっかりにロープウェイ駅を出発して1時間で安達太良山の頂上に到達したので,かなり急いだことになります。まあしかし,普段なら14:00には下山している時刻です。

山頂からの風景を眺めようとしましたが,濃いガスが出ていて,ほとんど何も見えませんでした。山頂で少し休んだ後,くろがね小屋に向かうことにしました。頂上をすこし下った稜線のところで,突然,雷の音がしました。今日は気温も低いし雷は起きないはずだと安心していましたが,濃いガスのなかで雷の音を聞いたときに,心臓の鼓動が猛烈に速くなりました。

山頂付近にて。濃いガスのなかで撮影


FieldAccessを起動し,視界がまったくきかない濃い霧のなかで,くろがね小屋に下るルートを探しました。矢箸森と鉄山を結ぶ稜線を降りると,一気にくろがね小屋なのですが,有毒ガスが出ているので現在は通行禁止となっています。なので,矢箸森手前の分岐点を,確実に探す必要がありました。背中で飛び跳ねるパックを無視して,FieldAccessがGPSで指している分岐点に辿り着き,転がるように稜線から離れました。幸運にも,雷は散発的で近くにも落ちませんでした。まあしかし念のため,一気にくろがね小屋まで走り抜けました。

くろがね小屋がみえた時には,なんとか助かったと思いました。山小屋の管理人さんに入浴料を払って温泉に入ろうとしました。しかし,タオルがないことに気づきました。

くろがね小屋

管理人さんに「タオルは販売してませんか?」と尋ねると,
「何だい 温泉小屋に来たのに,タオルを持ってこなかったの?」と返事が返ってきました。
僕がすみませんと謝ると,炊事場の棚をゴソゴソと探してくれて,タオルを借りることができました。次回は是非,泊まりにこようと思いました。

乳白色の温泉です

帰りの山道は,出発前にセブンイレブンで買った無糖コーヒーを飲みながら,山の麓までゆっくり下山しました。今回も,安達太良山は最高でした。

麓の駐車場にて

高校のときに冬の安達太良山に行って,吹雪にあい遭難しそうになりました。突風にあおられながらも,何とか足跡を探しながら,下山したのを覚えています。今回はGPSのお陰で冷静にエスケープルートを探すことができました。濃霧でパニックを起こすと,稜線がなだらかな場合は,ルートを見失うことがありますから要注意ですね。

黒部下ノ廊下も良かったのですが,慣れ親しんだ安達太良山も格別でした。


また,くろがね小屋では日帰りの入浴もありますので,是非,どうぞ。



2014-08-11

過去の山行記録: 201408 黒部峡谷の水平歩道を歩く

2014年8月の山行記録となります。

黒部の水平歩道から下ノ廊下へと続く回廊は,年間を通して一ヶ月ぐらいしかあいておりません。

阿曽原温泉小屋のHPでルート状況を知ることができます。昨年,全区間を歩いたのですが,11月ということもあり誰にもあいませんでした。下記の記録は,そのための下見ということになります。