大峰奥崖道修行のあと僕には登るべき山が見えてこなくなりました。それぐらい修行の旅はキツかったです。それが,2022年のGWでした。「さて,これから何をしよう。」と思い続け,パックラフトの世界にのめり込もうと思いました。
しかし,パックラフトに関しては何の知識もないので,群馬県水上にある「かっぱCLUB」さんのお世話になり,パックラフトの乗り方について学びました。スタッフの皆さんには懇切丁寧にご指導いただきました。ありがとうございました!
1 僕が購入したパックラフトとその他のギア
webサイトで調べまわって,2つのチューブを組み合わせた2気室の GRIFFON RAFT ストレウスを元気商会で購入しました。片方のエアーが抜けてもラフトが完全に沈むことはないので,これが購入の決め手となりました。店主のアガタさんのアドバイスは的確で,パドルとライフジャケットもこのお店で購入しました。
パドルはこのように分割が可能です。 |
ライフジャケットもバックパックでの移動を考えてインフレータブルタイプのAnfibio Buoy Boy (Bボーイ)のLサイズを購入しました。ちなみに身長は172 cmで体重は70 kg です。外側についているメッシュ状のポケットも大きくて満足しております。
Anfibio Buoy Boy (Bボーイ) |
2 パックラフトをどうやって膨らますのか?
GRIFFON RAFT ストレウスには空気入れ用の大きな袋も付属しておりますが,これはあくまでバックアップ用と考えていて,普段は充電式の電動ポンプで空気を入れております。5〜10分ぐらいで膨らますことが可能です。また,収納するときにはこのポンプでの吸引も可能です。完全に空気を抜くことができるので,折り畳むときにすごく便利です。ちなみにポンプは,FLEXTAILGEAR - MAX PUMP PLUSという製品でAmazonで購入。これも買って正解でした。
船首に見えるオレンジ色のモノが電動ポンプです。 |
3 パックラフト船首のセットアップ
パックラフトでトレッキングする場合,船首に荷物を固定して移動するのですが,この固定方法についてはタムラさんのブログ「ゆらゆらと船の旅 -九州発パックラフトの特化ブログ-」が非常に参考となります。他にもパックラフト情報が満載なので,おすすめのブログです。
船首に荷物を固定するためにAmazonで以下のものを購入。
1)Sutekus テントロープ 反射材入り 耐荷重 パラコード タープコード ロープ ガイライン ロール付 (直径4mm/総長40m-耐荷重300Kg-イエロー)
2)Clamcleat ラインロック (8個セット) ブラック 61003
僕の場合,自在 (3〜4mm用) は普段から使い慣れているラインロックにしました。できあがりは頼りなさげな感じですが,がっちり荷物を固定できます。あと,登山用品店でロープを6 m ぐらい買って,船首に巻き付けておきました。これは一時的にパックラフトから離れるときに「もやい」として利用します。また浅瀬をパックラフトを引いて歩くときにも便利です。
荷物の固定システム。意外にしっかりしております。 |
Trail BumのHAULERを固定してみました。 |
4 パックラフト運搬の最適解 ー Trail Bum HAULER ー
パックラフト運搬のバックパックは普段から登山で愛用しているミステリーランチで良いんじゃないかと思ってました。しかし船首に固定する場合,ハーネスとヒップベルト部分が邪魔をしてどうにも収まりが悪いことに気がつきました。最終的に Trail Bum というマニアックな製品を作り出しているメーカーのHAULER(ホーラー)に決定しました。スペックは以下の通りです。
HAULER ホーラー
750g | 45-65L
WEIGHT:750g(本体700g, 背面パッド50g)
VOLUME:45-65L
ホーラーの解説については,Hiker’s depotさんのHPに詳しいです。外ポケットが異様に大きくて,そこにパックラフトを収納可能です。またパドルもバックパックのなかに収納できるので,飛行機での移動に便利です。このホーラーは船首に取り付けたときに非常に安定します。荷崩れを起こしたことはありません。ただし防水性はないので,ホーラーのなかに MYSTERYRANCHのRoll Top Hauler 40L を入れております。ものすごく肉厚で防水性もしっかりしており,万が一の場合,浮き輪として使うことが可能です。
フェリーでの移動。ホーラーならパックラフトも余裕で運べます。 |
MYSTERYRANCHのRoll Top Hauler 40L |
5 絶対に忘れてはならないもの
パックラフトで手袋はすごく重要です。1日10キロ以上漕ぎ続けると手袋をしていてもマメができる場合があります。パドルは絶えず濡れるので,手のひら部分はゴムで補強されたものがすべりにくく便利です。海沿いの岩場などを移動するときにも重宝します。絶対に忘れないでください(しつこいですが)。ちなみに愛用の手袋は,tet. というメーカーが作っている Workers gloves LARGE olive です。フィット感は抜群で手袋をつけたままでもスマホの操作が可能です。値段もリーズナブルでイチオシの手袋です。手袋は予備も含めて用意しております。
tet. の Workers gloves LARGE olive |
6 最後に
持ち運び可能なパックラフトは無限の可能性があります。特に沿岸部や河川部,湖沼のトレッキングでは移動手段として心強いです。その一方で,海岸部のパックラフトは潮の満ち欠けに大きく左右され,干潮に向かっている場合,海岸から川の遡上が不可能となる場合があります。なので登山のように朝早く起きれば,距離を稼げるわけでもないということを痛感しました。
あとパックラフトは風の影響を受けやすいので気象アプリなどで絶えず確認する必要があります。海上保安庁のHPによると,
「カヤックにとって、最も危険な状況は風の強さと、風によって生まれる波の高さが限界を超えることです。初心者にとって、風速5m/sを超える風は限界とされています。海上に出てから急に風が強くなることもあります。風の変化を敏感に感じ、風が強くなる前に陸へ戻ることが重要です。」とあるように,風速5m/sを超える風は限界だそうです。パックラフトはカヤックよりも風の影響をもっと受けるでしょう。なのでパックラフトの利用は内海の沿岸部に限定すべきかもしれません。また風が強い場合は,パックラフトを使用しなくても退避できるようなエスケープルートの確保も大切だと思います。
こんなことを踏まえながら,パックラフトを楽しんで頂ければと思います。
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