ただし現状(2017年7月)では,この「みちびき」だけでは正確な位置を割り出すことができません。なぜなら,現在,みちびきは1基しか打ち上げられていないからです。
4 基体制になるのは 2018 年であり,そのときに精度の高い測位が可能となります。また,より精度の高い測位には 8 基の衛星が必要とされます。なので,みちびきが 4 基体制になっても,GPS や GLONASS との連携は必要です。
話を iPhone 7 に戻すと,GPS (米国),GLONASS (ロシア),そして,日本のQZSS (みちびき)の衛星測位を利用可能となりました。さらに,iPhone 7の GPS は気圧計と連動しているので,より正確な位置の割り出しを可能としています。くわしくはヤマレコユーザーの keizi666 さんのヤマノートをご参照ください。実は, keizi666 さんは GPS アプリで有名な「 ジェオグラフィカ」の開発者でもあります。
一時は,アンドロイドスマホを利用していましたが,GPS精度と防水対応になったことから,iPhone 7 Plus を購入しました。Plusにしたのはバッテリーの長さを考慮したためです。
iPhone は「機内モード」にしても GPS アプリの利用が可能です。つまり圏外でも GPS アプリは動作しているのです。山小屋とかでルートを確認していると「圏外でも GPS アプリ使えるんですか?」という質問を受けることがあります。意外と認識されてない方が多いので,ブログのタイトルにも「携帯圏外」という言葉を入れてみました。
現在,日本の上空には,GPS,GLONASS,QZSSなどの衛星がどれだけ浮かんでいるのでしょうか? これは,GNSS View という iPhone アプリで確認することができます。
GPS, GLONASSはたくさん浮かんでいますが,みちびき(ピンク色)は寂しいですね。。。 |
13時の時点ではまだまだ上空にはいません。 |
16時ごろになって,ようやく利用可能な上空に移動しました。3国の測位衛星がなかよくランデブーしてます。 |
GPS も GLONASS も有事にはミサイル誘導に利用されますから,さすがに,たくさ打ち上げられております(笑)みちびきは13時頃になって,ようやく上空に移動中です。黒部のようなゴルジュ帯ではGPS精度が悪くなることがあります。事実,昨年の下ノ廊下の GPSログはブレブレでした。。。16時頃になってようやく上空にさしかかりました。これぐらいなら,深いゴルジュでも捕捉しそうです。
結論として,登山用 GPS 機器として,iPhone 7 Plus はイチオシです。
また,関連記事「遭難する前に,スント トラバースアルファに山小屋の位置情報を入れておく」もよろしくお願いします。