2017-09-11

研究者の憂鬱 

 これまで論文の書き方について,述べてきました。そして,自分なりの文体を確立することが重要であると述べてきました。

 しかし,自分なりの文体を確立することで,憂鬱なことも起こり得ます。


 それは,論文を出す過程で,「自分たちが書いてきた論文と重複する」と,レビューにまわる前の段階で,弾き返されてしまうことです。

 たとえば,菌株とかプラスミド構築は,ほぼ同じような書き方でマテメソ部分を作成してきました。むしろ,マテメソ部分は,ほとんど変えないほうが続報とかの場合に見やすいだろうと思ってました。しかし,それは「the COPE Guidelines」に反するらしいです。

 某雑誌,FEMS Micro◯◯のエディターから,こんな返事がきました。

「I have attached our authenticity report that details this but please note that is doesn't matter where in the manuscript this occurs - even the methods need to be not used verbatim - if they are identical to a previous paper, please just cite that paper and don't copy their text. It also doesn't matter who wrote the previous study - even if it was yourselves - the COPE Guidelines that all international journals must now follow do not permit the acceptance of manuscripts that do this.」

 マテメソは「実験が再現」できるよう詳しく書いてきたつもりですが,以前の論文と重複する部分は引用しろと言うことです(たとえ自分たちの論文であっても,です)。しかし引用ばかりではマテメソの意味がなくなるので,丸ごと自分の論文の引用はしたくはありません。

その一方で,自分の文体を他人が書いたように直すこともできない,,,いや,したくはないというのが正直な気持ちです。そこで,

「僕の文章を他人が書いたように直してください」

 と外部サービスに丸投げしました。

 こういったやりとりを真面目にしていくと,つくづく,

「なんか,面倒くせえ世界に住んでるな」

 と思います。

 すみません。愚痴です。。。