2009-07-01
琉球大学へ講義
最近,空港に焦りながら到着することが多かった。そこで今回はかなり早く自宅を出て,羽田空港に向かった。この間までは,空港で無線LANが無料で使えたのだが何故か今はアクセスできない!まじで?と思った。あれは善意であったのか,それとも単にセキュリティーが甘かっただけか。しょうがないのでiPhoneでプチプチうってメールを出した。よくよく考えてみれば自分のもっているクレジットカードで,無線LAN対応のラウンジを使用できたのだ!
ということで,俺はじめじめした東京から一気に沖縄へバカンスへ行くのだ。ではなく琉球大学へ講義。鈴木敏彦先生に呼ばれて,医学部生の2コマを担当。ともかくも沖縄の空は晴れ渡り,空気はまるく暖かく,色々な植物の甘い香りが鼻腔をかすめていく。到着ロビーは,もう亜熱帯。ロビーに到着するとレイバンの黒いグラサンをかけた怪しい人物がぬらりと現れてきたが,その人が,鈴木さんであった。白髪がちょっと増えたかな。鈴木さんの車で,ホテルまで送ってもらう間に,自然とお互いの近況報告になった。最近,取り組んでいる研究のことや,ラボの状況など。こんなところで研究できるなんていいなあと鈴木さんに言うと,まず機器のメンテのことを考えてから選定をしないと大変なことになるし,修理とか面倒ですよーというコメントを頂いた。ああ,そういうこともあるのか。それでも8階の鈴木さんの教授室から見える風景は,ありえないぐらい空が広かった。やはり,いいなあと思ってしまう。
今回の講義は,「病原細菌のエフェクターを介した感染戦略」「バイオフィルム形成における細菌のシグナル伝達」についてのお話。病原細菌のエフェクターの講義では,これまでに明らかにされたバクテリアの分泌装置についても触れることにした。グラム陽性菌の分泌装置については,結核菌の最近の進展を講義に織り交ぜることもできた。細菌学は古い学問ではなく,新たな発見がたくさんあるのですと,アピール。まあしかし,こっちの講義よりもバイオフィルムとクオラムセンシングのほうが医学部生のウケはよかった。講義の途中で行ったバックチョーク講座で,学生の眠気を覚ましつつ,熟睡してしまった学生には,さらなる深い眠りをバックチョークで狙っていく。
講義が終わった後,鈴木さんのご招待で,首里城近くの素敵なレストランに移動。鈴木さんのスタッフ,学生さん,秘書さんも交えての楽しい会話であった。庭には蘭の花が咲いており,夜は静かに深く,まわりを包み込んでいく。いいなあと思った。鈴木さんも私も40代。新たな土地で,ゼロから始めるのは大変であったはずだ。まあしかし,そういったところで,人間としての可能性がぐわーっと開花する場合が多いので,鈴木さん,これからも頑張って下さい。たまにはラボ,交換しましょう(笑)
写真上から
講義風景。みんな良い感じです。
鈴木教授室の特別展望台(あ,違った,トイレから見える絶景でした!)
首里城近くのレストラン。
かっこいい私。