2012-11-17

今週の出来事

昨日、金曜日は東京都市大学で出張講義でした。2コマ担当しました。昨年の講義では、今村君という学生さんが興味を持ってくれて、それが縁となり、僕のラボで卒業研究を行っております。将来的に細菌学の世界で頑張って欲しいですね。

この講義は、大学の先輩であるN先生のお誘いによって開くことができました。講義が終わったあと、N先生方のいきつけのお店に行きました。焼き鳥屋さんなのですが、出された食事はとても繊細でした。日本人に生まれて良かったと思いました。本当の柳葉魚を、はじめて頂ました。思ったより大きく、その割には柔らかくて、感動しました。先輩と日本酒を飲みながら、しみじみ、しました。

本日、土曜日は、土砂降り。生命研は電源点検で実験室が使えません。それで、タクシーをひろってジムに行きました。それでもシューズがずぶ濡れになってしまいました。ジムに入った途端、メガネが曇りました。
ブラジリアン柔術の最初のスパーリングは、ニックでした。ニックは引きがとても強くて、コントロールされっぱなしでした。それでも、一本とられる回数は減ったので、ぼくも少しは強くなったのかな?

次のクラスはノーギ(雰囲気的にはサーファーっぽい服装です)で、トオヤマさんとスパーリングしました。やはり、ニーオンザベリーの嵐でしたが、チョークは喰らわずにすみました。。。よかったです。トオヤマさんが疲れているところに再戦?したのですが、結果は同じでした。。。

他の方とスパーリングしたときに、糸通しからの三角締めがもう少しで、きまりそうになりました。インストラクターのツヨシさんに、「もう少しで極まるところだったけれど、体が大きいし、逃げられました」みたいなことを言ったら、「それは阿部さんのキメが甘いからです。僕なら、体格差で極まらなかったみたいな言い訳は、絶対しません」。さすが、ツヨシさんの一言でした。足のハサミをもう少しタイトにしようと思いました。

ブラジリアン柔術は、まったくの趣味ですが、ジムで交わされる言葉には、重みがあります。そして年齢をこえて、師がいるということに感謝ですね。











2012-11-14

細菌学と網羅性

現在,感染症関連の本を執筆しています。細菌関連の仕事をまとめるのは,大変だなと思いました。また,研究を遂行する上でも「感染現象の複雑性」は,時には大変な困難となって,目の前に立ちはだかります。

我々のラボでは,Bordetella 属細菌(百日咳菌などがここに入ります)の病原性解析を行っています。そのなかでも針状の分泌装置を使って,宿主細胞内に注入される病原因子について,研究を行っています。

これまで宿主細胞に注入されるBopCは,細胞傷害をおこす病原因子であることがわかってきました。しかし,宿主内に移行する病原因子は他にもあるのです。BopNという因子は,核まで移行することがわかってきました。こちらはIL-10産生を誘導します。異なる性質をもった因子が,異所的に機能することで,病態発症に関与するのです。

「自分は◯◯の専門家である」と自負した時点で,この領域では「死に体」を意味します。病原因子の機能にあわせて,どこまでも学問領域をひろげて行く覚悟が必要です。まあしかし人材も限られていますから、病原因子の数だけ増やすわけにもいかず,個々の研究者にマルチタレント性が要求されます。

網羅性があってはじめて,感染現象の全体像が見えてきます。もちろんBopN解析に人生を賭けるという道もあるのですが,僕はBordetella属細菌の感染症現象を突き詰めることに,興味があります。

しかしウラをかえせば、感染現象には,まだまだ未知のお宝が眠っているのです。

無理やり結論づけると,我々と一緒にほっくり返しませんか?

学生さんも,随時募集ちうです。





2012-11-11

進路について

先日、学部4年生の方がラボに見学に来てくれました。今の学生が何を思っているのか,自分が学生だった頃と重ね合わせると、面白いです。

ぼくの大学時代は,真面目にやっていれば,必ず就職できました。しかし,今の日本では,大学をでても就職できない時代になりつつあります。

大学を出ても,なかなか就職先がない。じゃあ,学生は大学に何を求めればよいのか?ということになります。勉強をたくさんしたいのであれば,大学にいかなくても,iTunes Uで学ぶことが可能です。ハーバード大学の講義を受けることも無料なのです。「英語はわからない!」それならiTunes Uで英語のクラスを探しましょう。オンライン講義は素晴らしすぎて一流大学の在校生からは,「何のために俺たちは授業料を払うのか?」と,大学にクレームがくるぐらいです。もはや知識は,大学にいかなくても取得可能なのです。しかし,オンラインの無料講義では卒業資格を出しませんから,資格をほしい学生さんは大学にいく必要があるかもしれません(このへんも変わりつつあるようですが)。

理系大学院のアドバンテージ

我々のようなライフサイエンス系の大学院では,文系大学とは異なって,技能を獲得することが可能です。ここが大きな違いです。実験をオンラインで学ぶことは,ハードルが高いと思います。そして失敗から学ぶことは,オンラインでは,できません。何よりも実際に実験を行うことで,今のわからない部分を,自分のちからで明らかにしていくことが可能なのです。大学院の2年間でも,(程度の差はあるけれど)サイエンスに貢献することが十分可能です。修士の2年間は,自分が道の最先端にいつでも立っているというドキドキ感を,感じて欲しいと思います。

一方,ほんとうの科学者を目指すのであれば,博士課程に進んで,研究者として,一人前になる必要があります。

一番難しいのは,修士のみなさんの多くが希望している「製薬会社の研究職」です。ぼくらにとっても悔しいのは,修士でやっている研究内容は,ほとんど就職に関係がないということです。しいてあげれば,自分の行っている研究内容を如何に面白くプレゼンできるか? こちらの技能の方が優先されます。企業の研究職を目指すためには,はじめから完璧なエントリーシートを作成して,しかも何故その企業にいきたいのか?激しくアツい動機を,もっていなければなりません。また,毎年募集するわけではありませんので,運も必要です。

一方,企業の経営が苦しくなってきた時に最初にリストラされるのは,研究・開発部門かもしれません。テーマも自分で選ぶことはできませんし,個人的な意見として,それほど企業に魅力を感じません。大企業が安定しているのは,過去の話です。むしろ大きくなりすぎて,今の経済のサイズにあわなくて,苦労している部分もあります。

企業だから安定していると理由で,大きいところを狙いにいくという路線は,ちょっとあぶないと思います。

だったら,自分のやりたいことに情熱を賭けて生きた方が,後悔しないと思います。長々となった割には,「結局、素の自分で生きてみよう!」ということです。





2012-11-09

風邪のメンテナンス

風邪を引いたようです。少しの風邪ならジムに行って、汗を流したほうが良いかもしれません。しかし寒気がするので、じっと回復するのを待っています。

こういったときに筋肉を使うと、疲労回復に、肝臓・腎臓機能がフル回転して、免疫系まで手が回らなくなります。その結果、回復が遅れたり、悪化したりするので要注意です。

こんな時、ぼくはお風呂で潜水して、体全体を温めます。それだけでは、もったいないのでイメトレをしています。

普段はマックスで2分間、潜ることが可能です。浴槽にもぐりながらYoutubeで見た柔術の技を反復するのです。水中で息が苦しくなると、なかなか思い出せないことがあります。この感覚はスパーリングで追い詰められて、頭が真っ白の状態に近いです。脳が負荷状態の時に、技が思い出せるのか?訓練するのです。

本日はクローズドガードからの攻防でした。体も温まりましたが、脳細胞は少し死んだかもしれません。

前途ある良い子は、マネをしないようにしましょう。

はやく風邪を治して、リアルな練習をしたいです。。。





2012-11-06

家電

家電メーカーの危機である。パナソニックは2期連続で7千億円の赤字。他の家電メーカーも似たり寄ったりで、総計すれば1兆円を軽く超えてしまうのは、やはり異常な事態である。

それとは対照的に、アップルの製品は売れている。

しかし、アップルもベージュ色のコンピュータ時代はどん底で、いつ潰れるのか? 不安であった。ちょうどクローンも、ではじめた時である。しかしジョブスが復帰して、クローンもおしまいにして、おまけに小売店からアップル製品を撤退させ(注1)、小売店の好きな値段で売れないようにしてしまった。横暴な手段であると思ったが、アップルが決めた値段でプロダクトを売るという戦略は成功した。

アップルの製品は値段がほとんど変わらない。日本のデジタル製品のように、1年で半額に落ちたりもしない。あとあとの値崩れに心配しないで、欲しい時に買わせてしまう? という巧妙な戦略である。

今、ぼくはオリンパスのデジカメがとてもほしい。高校の頃にOM-1を購入して、山行はいつも一緒だった。万が一、電源がきれてもシャッターを切ることができた。それ以来、オリンパスの製品を購入したことはない。しかし、先日、スタイラスシリーズがアップデートされた。このデジカメがリリースされたのは先月で、はじめの価格が58000円。それから1ヶ月も経たないうちに価格は12%もダウンして51000円。何もこの製品に落ち度があるわけでなく、どのデジタルカメラの新品も辿る宿命である。

それなら、もう少しまとうと言うのが普通の考え方であろう。しかし、デジカメにも例外は、ある。あのライカである。

ライカは巨額な赤字をだしている日本のメーカーが、OEM生産している。ライカの最新版D-LUX6は、83700円。これとデザインもスペックもほぼ同じ日本製が、D-LUX6の半額で買うことができる。ちなみにライカもアップルと同じように、安売りはしない。デジカメといえど価格帯は守られているのである。

品質の良い製品を、正しい値段で買うことは、健全である。しかし、1年もしないうちに半額になるのでは、メーカーとして、開発力にも影響してくるのではないだろうか。。。

売れる商品を考える以前の問題に、今の家電メーカーは、直面している。

注1:正確にはアップルと正式な契約を結んだ小売店でのみ販売が可能

2012-11-05

iPad miniで電子書籍

iPad miniにしてから,電子書籍というものに食指が動きました。それは,まあまあの軽さを実現しているからです。

iPad miniについては,「正しく明るい細菌学者の会」西日本支部長の堀口センセイのブログでもアツく語られているので,そちらも参考にしてください。

電子書籍について,思ったことを書きます。まず,色々と話題になっているKindleについて,僕が誤解していたことがあります。それは著作権が切れたものに対しては,無料で閲覧が可能なのです(ま,そんなに数は多くありませんが)。そこで,iPadにKindleアプリを入れて使用感などを,日本の名作で試してみようと思いました。

iPadのKindleアプリで閲覧する場合,いったんアマゾンのKindleコーナーで購入する必要があります。とりあえず最初は,夏目漱石の「坊っちゃん」をダウンロードしてみました(これは無料)。アマゾンで決済すると自動的に僕のiPad miniに「坊っちゃん」が転送されるのです(↓)。これなら面倒な操作もいりませんね。



Kindleの本格運用が楽しみです。

さて,ビューワーとしては,どれが良いのでしょうか? 僕的にはi文庫HDに軍配があがりました。調べたい単語を指で軽くおさえると「検索,しおり,辞書」メニューがポップアップしてきますので便利です。iBooksとkindleは単語のピックアップに,少々時間がかかります(単語を自動選択するのではなく,範囲を指定する必要があります)。

また,バーチャルな本として,めくった時の感触もi文庫が良い感じを醸し出しています。ただし寝ながらよむと,iPad miniの液晶は,フレームに近接しているので,i文庫の場合,勝手に次頁にいったりします。左右のマージンにバーチャルでめくれる機能があるからです。このへんの設定は変更可能なので,再度,挑戦します。むしろ,寝ながら読むのには,余計な機能がついていないKindleアプリのほうが安定していました。

結論として,300グラムになっても,寝ながらよむと重い。。。

今,僕が読んでいる文庫本は,200グラムです。電子書籍が普及した場合,重さが200グラムちょっとのKindle Paperwhiteは,それなりの結果を出すかも知れません。Kindle Fireは400グラムありますから,僕が判断する限りアウトな重さです。

重さは読書にとって,重要な判断になりますね。



2012-11-03

iPad mini,研究者バージョンにカスタマイズ

iPad miniに関する最新記事は,コチラです。

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昨日,iPad miniが届きました。この1年間,長野から新幹線通勤を行なっていました(今は都内に戻っています)。しかしMacBook AirとiPadを2つ持ち歩くことは,しんどかったです。そこでiPadを虎視眈々と狙っていたチビにあげることにしました。しかしこの時から,「小さいiPadがでたら買います」と心のなかで激しく誓っていたのです。そして,その日が訪れたのです。

クロネコさんが運んできてくれた外箱は小さく,開けてみるとさらに小さなパッケージが入っていました(図1)。外観はiPadとほとんど変わっておりませんが,軽くて薄いです。そして音源がステレオになっているのは少しだけ嬉しいです(図2)。

あらかじめ充電されていたiPad miniを早速,セットアップです。iCloudを介して,これまで購入していたアプリを何も考えずにインストールしました。あと,写真や音楽ファイルも自動的にアップデートするように設定しました。無線LAN環境で,できてしまうのも良いですね。あとは使わないであろうアプリを削除して,1つの画面に詰め込みました。スクロールしない系で,とりあえずいきます!細かな点ですが,キーボード分割は,縦画面で使いやすいかもしれません(図3)。

研究者として,何をインストールすべきでしょうか?

僕はリファレンスソフトにPapersを使用しているので,iPad版Papersをインストールしました(図4)。このアプリでMac miniのデスクトップとiPadの論文を同期しております。iPad版のアプリでは,注釈やアンダーラインなどにも対応しています。ちょっとした閲覧なら,これで十分だと思います。

あと,Dropboxも必須でしょうか。どこにいてもPCの全ファイルにアクセスできるのは気持ちがいいものです。そのなかにはPDF以外のファイルもあります。これらの万能リーダーとして,GoodReaderがあります。このアプリはDropboxにも対応しています。会議で使われるファイルサイズの大きなPDF資料も,GoodReaderでサクサク閲覧することが可能です。PDFの注釈ソフトは,iAnnotate PDFが有名ですが,僕はGoodReaderの軽快な動作と,ファイル閲覧の万能性を評価しています。

PapersのPDFフォルダーをDropbox内に置いて,そのフォルダー構造を「年代>雑誌」(図5, 6)にしておくと,ファイルに簡単にアクセスすることが可能です。まとめると,

1. Dropbox
2. Papers
3. GoodReader
4. iAnnotate PDF (GoodReaderよりもさらに詳しい注釈が可能)
5. Evernote

は,どのような分野の研究者も使うのではないでしょうか。

最終的に,複雑かつ枯れた画面にしました(図7)。この画面にあるアプリたちで頑張って行きたいと思います。

久々にiPadに触れてみると,以外と進化しているアプリもありますね。これらについては,また後ほど触れていきたいと思います。

それでは良い週末を。

図1 ワイヤレスキーボードと比較しても,小さいです。
図2 ステレオになっている。
図3 極めれば分割も良い感じ?
図4 PapersのiPad版。見た目もPC版と同じ。
図5 GoodReaderから,DropboxのなかにあるPapersのフォルダーにアクセスしたところ。僕は年代順に並ぶようにしています。

図6 次に雑誌略記の順にフォルダーが並んでいます。Papers PC版でフォルダー構造の設定が可能です。是非,カスタマイズしましょう!


図7 下に細かなアイコンが並んでいます。。。