シルバーウィークは深夜バスで尾瀬の大清水に入りました。しかし,今回の目的は尾瀬ではなく,会津駒ヶ岳に登ることでした。大雨の影響で野岩線は不通となり,手配していた深夜発電車はキャンセルとなりました。そこで,尾瀬を横切って会津駒ヶ岳の登山口まで行けばいいのではないか?ということになり,大清水に午前三時半につくバスに乗り込みました。大清水に着いたときに,オリオン座が明るく見えました。
僕が装備のチェックをして出発しようとしたときに,豆電球みたいに真っ暗なヘッドライトをもったおばあちゃんがスタスタとこちらへ近づいてきました。僕のヘッドライトは,この日のために準備してきたので,バッチリ夜の登山道を照らしました。明るくなるまで,快活なおばあちゃんと一緒に歩きました。
おばあちゃんと別れたあと少し急ぎました。なぜなら,尾瀬の大江湿原を突っ切って,沼山峠で会津路線バスに乗らなければいけないからです。8:30の始発を逃すと駒ケ岳アタックは絶望的なものとなります。さいわいにも予定通りに沼山峠についてバスに乗車して,滝沢登山口で下車することができました。
会津駒ヶ岳,最初の急登がきつかった。尾根にある唯一の水場で,2 L ほど水を確保して,宿泊地である駒の小屋にむかいました。あいにくの霧で,駒ケ岳登山は明日に延期しました。
晴れていたら,駒ケ岳を登ったあと下山し燧ヶ岳に登る予定でしたが,雨のなか燧ヶ岳の長い登山道を登る気がしませんでした。そこで,駒ケ岳と中門岳を登ったあと,大杉岳を経由し御池まで約16キロを縦走しました。すれちがった登山者はたった一人でした。
長い尾根伝いに御池まで降りると,雨は唐突に止んで晴れ渡った秋の空を見ることができました。御池の休憩所で生ビールを飲んで,それからカレーを食べました。バスでキリンテまで降りて,ぬかるみで湿ったマウンテンマゾヒストを脱いで,国道を裸足で歩きました。乾いたアスファルトがとても気持ちよく,檜枝岐の上ノ原まで下っていきました。夏の尾瀬登山のときにお世話になった民宿「郷」でゆっくりしました。
今回,燧ヶ岳を登ることができませんでしたが,会津駒ヶ岳から御池まで縦走できたので充実感はありました。僕は東北の山が好きです。すれ違う人もまばらな山々に強く惹かれます。特に一人で歩いている稜線上で,強い風に吹かれるのがとても好きです。うまく言えませんが帰ってきたときに,山で感じた孤独な気持ちに懐かしさが上乗せされ,また,静かな山に行きたくなるのです。
【装備について】
今回,下記のようなレイヤーで山に登りました。
1. ドライレイヤー(ドライナミックメッシュ,ミレー)
2. ベースレイヤー(ACTIVES MERINO ZIP TOP,ホグロフス)
3. ミッドレイヤー(ドラウトセンサー,ファイントラック)
4. ミッドシェル(ニュウモラップ,ファイントラック)
5. アウターシェル(ストームクルーザージャケット,モンベル)
ミレーのドライナミックメッシュ NS クルーはとても気に入っています。ベースレイヤーのアクティブメリノが汗で湿っても冷たく感じることはほとんどありませんでした。あまりに気に入ったので,ドライナミックメッシュの長袖を購入しました。なぜならベースレイヤーの袖だけが汗で濡れてしまったからです。。。今回は濃い霧が立ち込めるような天候で,湿度が高いせいかニュウモラップの透湿性能についてはよくわかりませんでした。このジャケットはストレッチ素材で着心地はとても良いので,透湿性については別の山行で試してみたいと思います。いずれにしても,レイヤリングはとても重要であることを雨の山行で実感しました。
沼山峠発バス。ボッチでした |
晴れていた滝沢登山口 |
霧が少し晴れたところで撮影。小屋はもう少し |
駒の小屋 |
遠くに駒の小屋がみえた。駒ケ岳登山の帰り道 |
幻想的な中門岳 |
境界線のはっきりしない天候でした |
大杉岳付近。買ったばかりのトレランシューズ |
美味しそうだけど不明 |
下山後にようやく見えた晴れ間 |