2015-09-08

40代からのブラジリアン柔術

このブログのタイトルにもありますように,僕は40代からブラジリアン柔術をはじめました。正確には,42歳からはじめたので,かれこれ10年以上のキャリアになります。

最近,僕が激しく気づいたことがあります。それは股関節の柔軟性がとても大切だということです。特に,下になって相手の攻撃を防御するときに,股関節の柔軟性が必要です。

たとえば,スノボー初心者は,股関節と膝の柔軟性をうまく使えないために,アイスバーンの斜面に入ったときにガチガチになります。下からの衝撃が腰と膝でうまく吸収できないために,身体のブレが激しくなり,そこに恐怖心が上乗せされ,ますますコントロールできないという状態に陥ります。しかし,ある程度慣れてくれば下半身の柔らかさを利用し,うまくアイスバーンを乗り切ることができます。

実は,格闘技においても同じようなことが起こるのです。たとえば,あなたが初心者で体重が10キロ以上も上の相手と戦う場合は,とても不利な状況に追い込まれます。さらに股関節が硬い場合には,肢体にある大きな筋肉をうまく使うことができません。相手の動きを止める場合には,相手の腰に足をあてたりしていなす場合があるのですが,身体が硬いと相手の力をダイレクトに受けることになります。特に,大きな相手から力がダイレクトに加わってくると,とても焦ります。焦るので負けずに力で返そうとします。力がはいると,どこに力点をおけばいいのか,相手に知らせることになります。力でも不利な相手に,さらに,攻め所を教えているようなものです。。。

一方,股関節が柔く膝のクッションを利用して戦うような場合は,相手の力を吸収しつつ,その力のベクトルをうまくそらすことで,相手から時間をかせぐことができます。この時間差が戦略的に優位となります。なので,筋力トレよりも重要なのがストレッチなのです。40過ぎてから,わかいアンちゃんに筋力で勝てるはずがありません。末端にある筋肉よりも,体幹部の大きな筋肉を使うために,柔軟性が大切です。

わかりやすいのは,上級者の方とスパーリングしている動画をとってもらうことです。自分の動きがこんなにカッコ悪いの! と驚くはずです(笑)

力に頼らないスパーリングは,最初はボコられるかもしれません。まあでも力に頼っていたのでは,加齢とともに自分の技が効かなくなってくるといった負のスパイラルに巻き込まれます。

僕は最近,まったく柔軟体操をしていなくて,とても弱くなって,また柔軟性の大切を理解したところです。もうストレッチをサボることもないでしょう。なぜなら,上達の近道は身体の柔軟性にあるのですから。

こういった日々の発見があるのも,柔術の楽しいところです。