2013-05-11

京都府立医科大学でセミナー


昨日は,京都府立医科大学の佐和貞治先生にお招き頂きまして,「麻酔・集中治療 国際科学セミナー」をおこないました。

佐和先生とのおつきあいは,かれこれ10年ぐらいになります。

北里研究所創立90周年記念特別講演会の実行委員を担当したときに,どうしても先生をご招待したいと思いました。当時,先生は米国で研究をしていたのですが,ご快諾頂き,北里でお会いした時は,感激しました。

先生のメインテーマであるV抗原↓は,III型分泌装置のチップ複合体として,ニードル先端に位置することが明らかになっています。しかし当時はそのような情報もなく,V抗原の感染防御能について,先生から色々聞いてみたかったのです。

Nature Medicine  5, 392 - 398 (1999)  佐和先生の論文です。
Active and passive immunization with the Pseudomonas V antigen protects against type III intoxication and lung injury

そのようなご御縁がきっかけで,先生とのお付き合いがはじまりました。

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京都駅に,少しはやめにつきました。偶然にも,佐和先生にとって頂いたホテルの近くに,京都マンガミュージアムというのがあって,偶然にも,大岡さん(TFAで一緒に練習しています)に頂いた無料チケットが手元にあり,大岡さんの事務所が宣伝美術を担当された,「寺田克也ココ10年展」が開催中でした。寺田さんの描く特に女性には独特のメジカラがあって,作品が屏風になったアートは,かなりの迫力がありました。



それからホテルについて,雨にうたれたので熱いシャワーで体をほぐしてから,アイフォーンのマップで大学の場所を確認して,徒歩で向かうことにしました。

大学の入口付近でウロウロしていると,京都薬科大学の助教になったばかりの,林君とばったりお会いしました(おめでとうございます)。僕のセミナーを聞きに来てくれたのです。雨のなか,ほんとにありがとう。
京都府立医科大学です。写真を撮っていると,林君があらわれました。

セミナーは「病原細菌の分泌装置とその機能」です。僕にとって,ドストライクな領域でした。大学院生の皆さんにも,しっかり理解してもらおうと意気込みすぎて,口演が少々タイトになりました。後半部のスライドは3枚ぐらい余分でした。。。ごめんなさい。

セミナーが終わったあと,佐和先生と大学院生の皆さん,感染病態学の中屋先生,林君のメンメンで,食事にいきました。佐和先生は,木屋町の狭い路地をどんどん入っていって,つきあたりにあった水炊き料理の専門店に入っていきました。座敷に入ると,目の前には鴨川が流れていました。こういったシチュエーションは,東京では,なかなかないので感動しました。

水炊き料理。スープが美味しかった。
川床です。あいにくの雨でした。
水炊きをご馳走になったあとは,帰るのもなんだしということで,佐和先生に連れられて,小雨のなか先斗町にむかいました。そういえば,「先斗町」を「ポントチョウ」と正しく読めるようになったのは,かなり大人になってからです。

先斗町の路地。傘ですれちがうのも大変。
閑話休題。先生のいきつけのジャズバー,ハロードーリーに腰を据えました。そこで,じっくりと細菌学について,語らいました。佐和先生は僕よりも一つ年上で,退官する年齡は,ほぼ同じです。残された時間を何に傾注するのか,,, そんなことを語り合いました。

ここ10年で,佐和先生にお会いしたのは数回でしょうか。。。それでも,旧来の友人であるかのように話ができるのは,お互いサイエンスの領域にいて,共通概念をシェアしているからだと思います。

佐和先生のご研究の発展を,お祈り致します!