2012-12-13

第35回分子生物学会年会

会期を1日残して,東京に戻って来ました。

今回の分子生物学会は,プログラムが格段と見やすくなりました。今回は思い切って,紙媒体の要旨は持参せずに,あえてiPad miniでトライしました。ただしメモは,紙媒体のほうが良いのかなーと思いました。しかし,となりで聞いていた青年は,スタイラスペンで綺麗にメモをとっていたので,僕も頑張ればできるのかもしれません。。。

今回はワークショップを担当致しましたが,それ以外は,感染とかに関係なく自分がオモシロイと思った領域に首を突っ込んで,楽しみました。

恐怖の匂いとか,シロアリのなかにいる原生生物のなかにいるマトリョーシカ的な細菌とか,メタボローム解析とか,面白かったです。異能な研究者が,何を思って自分の領域を創成していったのか,,, そういったストーリーを分析することも楽しいです。特に,どうしてこの人は,この生き物を使って解析をはじめたのか?ということに興味があります。分生は,すぐに実験に使えそうなダイレクトな情報を手に入れるよりも,自分の領域に足りない何か?をあぶりだすために,参加しています。

特定の学会に慣れ親しんでしまうと,研究・思考方法も,徐々に画一化されてしまう感じがします。分生の異能者たちに何か触発されるものはないか? という思いで,会場をうろついておりました。

いやしかし,分生に参加している学生さんも,ネクタイ姿が増えましたね。就職を意識してかもしれませんが,学会会場はもう少しカラフルでもいいかなと思いました。

腑に落ちないと思っていることを,一つ↓

学会の開催時期に関しては,細菌学会理事会でも話題となったことがあります。ラボにいる学生さんのほとんどは,修士で卒業します。年度末ぎりぎりにある細菌学会で参加・発表するのは,ちょっと無理,というケースが圧倒的に多いのです。そういったことを考えると,12月に開催される分生が学生さんで賑わうのは理解できます。もちろん学生会員数の増加が,会員増にダイレクトにむすびつかないのも知っています。

しかし,修士の学生さんが,自分の行なってきた研究内容を,所属学会で発表できないのは,会員数うんぬんの話よりも深刻だと思うのです。それを回避すべく,若手コロッセウム,関東支部総会などを有効利用しておりますが,メインは年度末の総会です。やはり親心としては,メインでの発表です。

それでは〜。