2011-04-16

呼吸&リラックス

先日,恵比寿の有隣堂で本を2冊買いました。ひとつは合気道・塩田剛三の伝記「塩田剛三の世界」で,もう一冊はロシア特殊部隊が採用しているシステマという実践的格闘術の教本です。この2冊に流れている根底は,大きく共通しているところがあって少し驚きました。システマで重要なのは,次の4項目です。

・呼吸をしているかどうか
・リラックスしているかどうか
・姿勢が崩れていないかどうか
・動き続けているかどうか

上記項目は多くの部分で合気道と重なっております。例えば打撃をあてるときに拳は強く握らない(両者とも拳を強く握ると,その緊張で打撃の威力が落ちると書いてあります)。異国の地で体系化された格闘術と日本固有の武術が見事なまでに符合している点に激しく感動しました。購入したシステマ教本には体の動かし方が丁寧に書かれているので,これを柔術に応用しました。応用したと言っても「呼吸&リラックス」をきちんと意識することでした。

面白かったのはグレコローマンでならしてきた怪力系のS君と対戦したときのことです。昨年,あばらを折られましたが(折ったのはT君ですが),その箇所が緊張で固くなっていることがはっきりと判りました。体は本能的に「また折られたら痛い」と反応しているようです。筋肉を収縮させその部分を固くして,防御反応に入ったことが判りました。それは僕自身のS君に対する恐怖心の表れだと思います。恐怖心で全身の筋肉がロックすることで,ますます相手の力をまともに受けてしまい,「恐怖心を肯定するような体の動き」になってしまいます。本日は「呼吸&リラックス」でなんとか回避できたような感じがします。

僕が嬉しかったのは,実践マニュアルとかではなく,どちらかというと体の使い方で,自分の動きが楽になったことです。もうちょっと強くなれるような感じがします。。。