2015-05-30

食指が動かない Apple Watch。。。

Apple Watchがリリースされからしばらく経ちますが,今回は何か「すごい!」と思いませんでした。


僕なりに時計に求める基準があって,それは,


  • 充電する必要がない
  • 時刻を合わせる必要がない
  • カレンダーも合わせる必要がない
  • シュノーケリングぐらいなら大丈夫な防水

一番重要なのが,何もしなくとも正確に時を刻んでくれることです。あと,アラーム機能がついていれば最高ですが,電子音のピッという音はそろそろ再定義されても良いかと思います。

さて,Apple Watch ですが,僕が今ひとつだと思っていることは,母艦の iPhone がないとその機能を十分に発揮することができないということです。

あと,GPSは実装して欲しかった。どうしても実装して欲しかった。そうすればランニングのときだけでも,Apple Watchをつけて走りたいと思いました。

もちろん,Apple Watchはつけてみなければわからない良さがあるのかもしれませんが,老眼の僕にとって,あのチマチマした液晶で何かをやろうという気がありません。

その点,シチズンのプロマスターは上記の基準を満たしており,しかもチタン製です。この軽さになれると,重いステンレス製にもどることができません。

なので,Apple Watchに,GPSが実装され,駆動時間も3日ぐらいになったら買おうかなと思います。今思えば,iPhoneも初代と比べるとかなり進歩しましたし,実現可能な技術だと思います。

僕はアップルの新製品がリリースされるたびに,飛びついていましたが,今回ばかりは今ひとつでした。次のバージョンに期待します!

2015-05-25

「ライフハックで雑用上等」のブックレビューが実験医学に掲載

「ライフハックで雑用上等」のブックレビューが実験医学(vol.33 No9)6月号に掲載されました。

うれしいことに,僕が敬愛してやまない A. Hill 教授(Pond Univ.)が寄稿された書評であります。ものすごく忙しい先生なので,本当に恐縮しております。

A. Hill 教授については謎に包まれている部分も多いのですが,オートファジーの世界的権威者であり,マラソン好きで,アヒル年生まれ,ということがわかっております。

A. Hill 先生による "ロジ裏" 的な書評はウイットに富んでおり,「何でもかんでもいいから A. Hill 先生の書いたものが読みたい」という気持ちになってしまいます。さいわいにも,先生の文章はこちらに収蔵されております。A. Hill 先生に興味をもたれた皆様は,是非とも訪れてくださいませ。

書評には「格闘技系教授の生活と意見」を執筆してほしい,との要望もございました。また,「著者が,全然研究者にみえないところもいい」と,お褒めの言葉をいただきました。

「ライフハックで雑用上等」を執筆したことで,A. Hill 先生からとても楽しい書評をいただくことができました。A. Hill 先生に深く感謝いたします。また,このような執筆の機会を与えて頂きました羊土社の皆様に感謝いたします。

先生の書評にも触れられておりますが,僕は Carpe Diem というところで,ブラジリアン柔術の稽古に励んでおります。道場主の石川先生に紫帯を頂きました。道場は様々な職業のかたが寸暇を惜しんで稽古にきております。
本書の,鮮やかでひと目を引くカバーデザインは,Carpe Diemで一緒に練習している戸倉さん「トサカデザイン」にお願いしました。また僕のプロフィール写真は,写真家の石毛さん(RINTARO ISHIGE OFFICIAL WEBSITE)に撮ってもらいました。ふだんはモデルさんとか美的な被写体なのに,無精髭をはやしたオヤジですみません。。。

戸倉さん,石毛さん,ともに柔術の紫帯。次は誰が一番はじめに茶帯をとるのか楽しみです。

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常々,「僕はほんとうに一冊の本を書き上げることができるのだろうか?」という素朴な疑問がありました。そして,羊土社さんのお世話になり 2冊の本を上梓することができました。

そして僕は本格的に研究の領域に戻っています。本書を通して,自分の立ち位置を再確認することができました。

ラボの規模は小さいのですが研究者としてどこまでいけるのか,ライフハックを活かして実験とラボのマネジメントを両立していきたいと思います。

A. Hill 先生,書評,ほんとうにありがとうございました。

Photo by Rintaro Ishige

2015-05-09

FieldAccess2 の使用環境を aLOKSAK で完璧なものにする

山行には,iPhoneアプリである FieldAccess2 を愛用しています。

FieldAccess2 の画面。山行で利用する紙ベースの25000分の1地形図(国土地理院発行)をデジタル化したもので,日本地図センターが販売しています。紙ベース地図をもっていくことは必須ですが,稜線で風に吹かれた場合にはこっちのほうが便利です。
高校1年のとき,冬の安達太良山で遭難しかけたことがあります。広い稜線でホワイトアウトになりました。なんとか助かりましたが,心臓が締め付けられる恐怖感を味わいました。

iPhoneをもっているのなら,FieldAccess2 の利用をオススメします(ガーミンがあれば最高ですが)。

iPhone が圏外になっていてもGPSは絶えず動作しています。FieldAccess2 にあらかじめ地図をダウンロードしておくことで,圏外でも GPS と連動したマップ表示が可能となります。

人間はパニックになると,ついつい自分の都合の良い方向に歩いてしまいます。ホワイトアウトになっても自分の位置さえきちんと把握していればパニックになることはありません。山行を重ねていればホワイトアウトには確実に遭遇します。

何も見えないので,地図とコンパスだけで切り抜けるのは難しいです。また,吹雪のなかでは地図を広げることもできません。GPSがあれば遭難する割合は確実に減ります。

まあしかし,前回の磐梯山では雨にやられ, iPhone 画面に雨粒が落ちてきて,サッと見てサッとしまうというような貧弱な環境でした。そこで防水ケースを探していたのですが,山のお店で aLOKSAK という防水ケースを発見しました。正確に言うと防水完全対応のジップロックみたいな製品です。なのでポケットに入れてもかさばらないし,また,タッチパネル操作が可能なので雨風を完全にシャットアウトした状態で FieldAccess2 にアクセスすることが可能です。

体調が悪いときに登って雨に降られ激しくやられました。僕以外に誰も登っていませんでした

今回の山行は天候に恵まれていたので悪天候でのテストはできませんでしたが,タッチパネルの認識も大丈夫でした。

ジップロックに近いつくりです。まあでも,ポケットにも入れやすいです

とにかくも,山においては,身体も機器類もドライに保つことが大切ですね。




くろがね小屋: 源泉掛け流し完備の最強山小屋です

今年のGWは,安達太良山に行きました。

頂上からの眺め。こんなに晴れたのは,はじめてです
頂上付近の稜線。冬の安達太良山の稜線はハンパなく厳しいですが,この日は穏やかでした

この山には何度もお世話になっているのですが,山頂から少し下ったところにある「くろがね小屋」には泊まったことがありませんでした。

くろがね小屋。源泉掛け流し温泉完備の最強山小屋です

山開き前なのでゆったりと小屋泊まりを楽しむことができるのかと思いましたが,期待に反して満員状態でした。最初はギシギシでやだなあと思いましたが,同じ趣味ということもあり,すぐにまわりの人たちと打ち解けることができました。


使い古された小屋は整理が行き届き清潔です
僕が山小屋についたときは3時頃でしたが,結構,盛り上げっておりました。登山客の多くはアルコールを持参して,目の前に広がる雪棚で冷やし楽しんでいました。ちなみにビールや日本酒も山小屋で販売しています。キンキンに冷えたビールが飲めるのは,残雪期の醍醐味でもありますね。

くろがね小屋。まだ雪がたくさんあります
面白いのは,この山小屋の晩御飯は,デフォルトでカレーらしいです。晩御飯はカレーのみ。しかしこれがとても美味しかった。お代わりが自由なところも素敵でした。ちなみに朝はカレーではなく味噌汁付きの日本食です。温泉卵も添えられており,こちらも温かみが感じられました。また,自炊も可能です。

名物のカレー

さて,晩御飯が終わると,白色に濁った源泉掛け流しの温泉を楽しみました。浴場で他の登山客に話を聞いてみると,この温泉を目当てに関東からやってきたとのことでした。温泉付きの山小屋,たしかに贅沢といえば贅沢ですよね。

温泉で疲れをとったあとは,ペットボトルに入った安ワインを楽しみ,他の登山客の楽しい話を聞きながら,なんとも言えない一体感に包まれました。

ククサにちかい感じを醸し出すカップ。ワインのペットボトル入りはありがたい
これまで,ソロのテント泊がメインであったので,山でこのような楽しい雰囲気はなかったです。じゃあ何でソロでテント泊なのかというと,新田次郎「孤高の人」の影響が強いのでしょうね。
僕は若い頃,ソロで登れば精神面も鍛えられるのかと思いましたが,そんなことはありませんでした。。。なので,これからは家族と一緒に登る小屋泊まりもいいかなと思うようになりました。

9時になると,発電機が一度だけブルっと震えて,それからは静寂が訪れました。消灯になっても修学旅行生のようにガヤガヤしているのかなと思いましたが,そんなことはなく,皆,眠りについたようです。僕もすぐに寝てしまいました。

小屋から眺めるお月様

ということで,5月の連休あたりに残雪期の山々を楽しみたいと思うのなら,安達太良山で,くろがね小屋という選択肢もアリかと思います。

遠くに見える頂上。雪も緑も楽しめます









ベースレイヤーの最強タッグ: ドライナミックメッシュとメリノウール T シャツ

GWの連休は福島県の安達太良山に行きました。地元の山でもあり5月ならまだ雪渓があります。

以前のブログで取り上げましたが,今回はベースレイヤーのテストも兼ねた山行でした。

結論として,ミレーのドライナミックメッシュの上にホグロフスのメリノウール・ジップトップ T シャツを重ねることで,快適な山の旅を楽しむことができました。また,稜線上では HOUDINI のアルファー フーディーをジップトップ T シャツの上に重ねました。このフーディー,本来はベースレイヤーとして着用していますが,ホグロフスのメリノウールとの相性も抜群でした。

晴天に恵まれたために,今回,ストームクルーザーの出番はなかったのですが,収納もコンパクトで,今後の山行にマストアイテムとして携行する予定です。最新鋭のゴアテックス素材を破格の値段で提供するモンベルはすごいですね。

今回の山行で,ホグロフスのリザードパンツを試してみました。伸縮性に富んでおり,急な登りにおいても動きが妨げられることはありませんでした。夏用にもリザードパンツのショーツは良いかもしれません。

コットン素材のTシャツで,安易に山に出かけると汗でびっしょりとなり,冷えきって死にかけることになりますから注意が必要です。

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以上,磐梯山と今回の登山を通して,ベースレイヤー選択はとても重要であると実感しました。残雪期のベースレイヤーの参考になれば幸いです。

追記: 今回は晴天に恵まれ,気温が26度まで上がりました。おそらく20度以下なら,メリノウールTシャツの上にストームクルーザージャケットを着ていたと思います。