2012-03-31

細菌学会報告


長崎から戻って来ました。僕の方はプログラム企画調整委員会を6年間行ってきました。現行メンバーでの運営は,今回の長崎総会が最後となります。最後の3年間は,堀口さんの後を継いで,委員長を仰せつかりました。企画調整委員会によるプログラム作成の形態も,良い意味で,安定してきたようです。委員の皆様,ご苦労さまでございました。

今回のプログラムでは,「目指せPI ー成功する科研費申請・プレゼン・論文執筆ー」「つぶやいて (twitterで)広がる感染症研究」など,若手研究者を対象としたワークショップも,目玉でした。前者は,PIの参加者もひしめき合っていて,廊下にまで立ち見がでるほどでした。このような企画は細菌学会では初の挑戦だっと思います。コンビーナの梅村 正幸 先生(琉球大学), 寺尾 豊先生(大阪大学)の斬新なアイディアによって,非常に盛り上がりました。ありがとうございました。まあしかし,このようなワークショップへの参加は,「PIはダメです!」みたいな制限も,ある意味盛り上がるかも知れませんね(笑)。

また,つぶやいて広がる,も初挑戦でした。メインとサブ画面を駆使しながら,サブのほうにツイートが流れるしくみです。また,USTREAMを使って国外からも参加して頂きました。USTREAMのほうは試験的運用で,参加者を限定してのやりとりとなりましが,このような運営方法も,将来,学会のスタンダードとなるのかもしれません。上野 圭吾 先生(国立感染症研究所), 松本 靖彦 先生(東京大学)の企画で,こちらも画期的なワークショップとなりました。

このようなワークショップは,是非,続いてほしいと思います。企画調整委員会では,おおまかなで大胆な企画?を提案するだけで,あとはコンビーナの先生方に,自由裁量で仕切って頂きました。お陰様で,どの企画も盛況でした。

理事関連の最後の仕事であるプログラム作成は,いろいろあったなーと,感慨深げにしている僕とはうらはらに,ラボの方たちは,黙々と行動していました。ワークショップ「エフェクター研究の最前線」では,桑江講師がコンビーナとなって運営に協力して頂きました。「つぶやいて (twitterで)広がる感染症研究」では,久留島君が発表しました。久留島君,遠くの大学へ行っても頑張るのだよ! 小安研からきたポスドクの千葉さんは「優秀ポスター賞」を密かに獲得していました。懇親感の席上で本人から知らされた時は,嬉しかったですね。あっという間の,長崎でありましたが,皆がゆるい繋がりのなかで,強くなっていけば良いと思います。

細菌学会関連の報告は,ココココ,そして,ココにもあります。

久留島君の発表
USTREAMの配信に使用した機器。どのようにセットアップするのか知りませんが,上野先生,松本先生が自前?で調達したもの。
メインとサブを使用したワークショップ。ツイッターで広がりました!
優秀ポスター賞受賞の千葉ちゃんです。

結局こうなる。。。桑江君とは全試合,堀口さんとは2試合をつきあって頂きました!
居酒屋さんで頂いた地物。手前がキビナゴ。

2012-03-25

エフェクター研究の最先端

桑江講師がコンビーナとなって企画したワークショプです。
ワークショップ2(WS2)【混合型】※一部公募
日時:2012年3月27日(火) 13:30~15:30
会場:第2会場(長崎新聞文化ホール:2階 大ホール1/2)
エフェクター研究の最先端
コンビーナ:
演者:
桑江 朝臣(北里大学)
桑江 朝臣(北里大学)
日吉 大貴(大阪大学)
芦田 浩(東京大学)
古谷 綾子(茨城大学)
矢原 耕史(久留米大学)
久堀 智子(大阪大学)
【概要】三型分泌装置および四型分泌装置はともにグラム陰性菌に保存されているタンパク質分泌装置で, エフェクターと呼ばれるタンパク質群を菌体内から宿主細胞内に直接注入する機能をもつ。多くの場合, エフェクターは病原性に重要な役割を果す。エフェクターを分泌するシステムはヒトを含めた哺乳類に感染する動物病原菌のみならず, 植物病原菌にも保持され,さらに病原菌とは定義されない共生細菌にも保持されていることがわかってきた。本ワークショップではエフェクターについてより幅広く理解するために, 動物病原菌, 植物病原菌, 共生細菌のエフェクターについて最新の研究結果を演者に述べていただき, エフェクター研究の成果を感染症克服に結びつけるためには今後どのような研究展開が必要であるかを考察する場を提供したい。

目指せPI-成功する科研費申請・プレゼン・論文執筆-

細菌学会総会のこれまでにない企画です↓ 
ワークショップ5(WS5)【依頼演題型】
日時:2012年3月27日(火) 15:45~17:45
会場:第3会場(長崎新聞文化ホール:2階 大ホール1/2)
目指せPI-成功する科研費申請・プレゼン・論文執筆-
コンビーナ:
演者:
梅村 正幸(琉球大学), 寺尾 豊(大阪大学)
堀口 安彦(大阪大学)
山本 友子(千葉大学)
赤池 孝章(熊本大学)
笹川 千尋(東京大学)
【概要】細菌学会の若手研究者の皆さんは、Principal Investigator (PI) を目指し、精力的に仕事に取り組まれていると思います。PIとなるためには「研究費の獲得」、「論文業績」そして「プレゼン」に秀でていなくてはなりません。
そこで、本ワークショップでは、日頃は聞きにくい「科研費申請書の書き方」、「プレゼンテーションのコツ」さらに「論文執筆のポイント」について、実積・経験を重ねられた先達に講演をしていただきます。各演者の先生から、成功談や失敗のエピソードを次世代の皆さんに伝えていただくことで、今後の学会の飛躍と活性化に繋げたいと考えています。

2012-03-24

ゆけ,久留島!

昨日,5年間,苦楽を共にしてきた久留島潤君の修了式がありました。この写真だけ見ると,何かのあやしい結成式のようにも見えてしまいます(笑)。中山学府長,ありがとうございました!

左から学府長の中山先生,桑江講師,久留島君,細菌学会のジェイソン・ステイサムこと私です!

下記写真は,修士で入ったばかりの頃の久留島君です。第一印象では「線が細いのかな?」と思いましたが,人並み外れた努力と実験量でメキメキ成長していきました。そして大化けするかも?という期待感が,私のほうで大きくなっていきました。

修士1年の久留島君
本来ならば学振の特別研究員の期間はあと1年あるので,じっくり今の研究を突き詰めればいいと思っていましたが,4月からは某国立系大学医学部で助教となります。正直なところ,彼には残って欲しかったのですが,就職が厳しい時期に「先の保証がないけれど残ってくれ」とは,言えません。研究をすることも大事だけれど,自力で生きていく能力は,もっと大切なことだと思います。そのためにはどんな領域であれ,トップ5%のポジションをキープすることだと思います。

話を久留島くんに戻しましょう。

修士・博士課程の5年間,僕こそが彼のお世話になったのです。僕が教えられることは,ほんの少ししかないけれども,それでも「論文を書く」ということはどういう事なのか?を論文4報を仕上げる過程(まだ2報が進行中で,レビューワーさんと激闘ちう)で,理解してくれたと思います。最初の頃は,僕の万年筆のインクが一気に減ってしまったけれど,4報を書き上げる過程で,余分な文章もなくなっていき,骨子が理路整然と浮かび上がるようになりました。帰結するべき道筋が,はっきりとあらわれるようになりました。僕は彼があと1年間いるものだと思っていたので(何度もごめん),この1年のなかで論文3報を仕上げれば良いと思っていたのですが,最後の3報は昨年の11月頃から集中して固め打ちしたことになります。こういったことも結果的には,彼の研究者人生,論文の骨子を固めるという意味において,プラスに働いたと思います。僕的には論文を英語で書く場合,いつもより脳が興奮状態にあるので,不眠状態になります。ジムで三角絞めで落とされそうになったりして,そのバランスを保つよう心がけました。

先日21日に久留島君の歓送会を開きました↓。初々しさが消えて完全に研究者モードになっています。虎の穴を生き残った凛々しい顔立ちになりました。




下記写真は,ラボの集合写真です。左から深沢先生,卒研生の寺島君,ポスドクの千葉ちゃん,久留島君,特別研究員の安井さん,僕,そしてラボの立ち上げ時からお世話になっている桑江講師です。なんとなく,深沢先生が久留島君の指導教官に見えてしまいますが,現在の僕があるのは深沢先生のおかげなのです。深沢先生は慶応大学医学部名誉教授であり,医学部微生物学・免疫学教授,小安重夫先生の前任の教授でありました。僕は当時の深沢先生のラボに,国内出向というかたちでお世話になり,先生から直接,実験のご指導を頂いて分子生物学的手法を体得したのです。また,ポスドクの千葉ちゃんは小安先生のところで博士課程を修了し,僕のラボにきてくれました。深沢先生は僕のラボに「研究者」として在籍されており,今でも並々ならぬ情熱をもって実験を行なっておられます。このほか,卒研生として畑間さんと今村君が在籍しております。また,慶應の医学部からは,永井 武先生が研究員として在籍されております。あとはラボの事務作業を一手に引き受けている,Iさんがおります。4月からは大学院生が1名加わります。若い人達も新たに加わって,研究を盛り上げていきたいと思います。





話を再び久留島君に戻しましょう。
久留島君は,今後,まったく違った研究領域に身をおくことになります。
健康に気をつけて頑張って欲しいと思います。

5年間,ありがとう。
今後のご活躍をお祈り致します。


追記:久留島ファンの方は,来て下さい↓

日時:2012年3月28日(水) 16:00~18:00
会場:第1会場(長崎ブリックホール:3階 国際会議場)
つぶやいて (twitterで)広がる感染症研究
コンビーナ:
演者:
上野 圭吾(国立感染症研究所), 松本 靖彦(東京大学)
上野 圭吾(国立感染症研究所)
中根 大介(長崎大学)
山崎 聖司(大阪大学)
久留島 潤(北里大学)
佐藤 慶治(千葉大学)
岡本 陽(名古屋大学)
豊留 孝仁(千葉大学)
酒井 俊祐(京都大学)
【概要】研究とは、ややもすれば内向的で、実験がうまくいかない負のスパイラルに陥ることもしばしばです。対して、学会は、色々な人と討論をして研究者同士が交流する外向的な場です。そこには、自分が気づいていない研究のヒントやアイデアが隠れているかも知れません。特に若手研究者は、物怖じせず積極的に討論することが必要で、交流を広げることで研究手法や思考法を貪欲に吸収することが必要ではないでしょうか。
そこで本ワークショップでは、細菌学の分野で活躍する若手研究者から演題を幅広く募り、横断的な討論を行いたいと思います。特に今回は、若手研究者同士の討論や研究者交流を活性化するために、無料オンラインツールであるツイッターで質問を随時受け付け、投稿された質問を発表スライドの横にリアルタイムに投影します。「気軽に討論」「広げよう感染症研究」をコンセプトに、本学術大会に若手の活力を呼び込みます。



2012-03-14

たぶん,とりとめもない

先週,金曜日の夜に,待望の雪がふりました。
愛犬のとらが心細くこちらを眺めております↓。
雪が棒のようにカメラにおさまりました。




翌日は上田の山々が,再び雪化粧でした↓。
僕がすんでいるところは,素敵な山々に囲まれています。
今回,目指したのは太郎山。
初めからガスが濃くて,いま一つの天気でした。




太郎山から虚空蔵山にむかう山塊は,稜線がはっきりしており,
ガスがでても迷うことはないと思いますが,
念のためマップをiPhoneに入れておきました。
GPSがついてますから,そこそこ使える精度でルート確認が可能です↓。
目的地の虚空蔵山まで直線で1.3 km離れたところを歩いていることになります。
万が一,ガスっても稜線に戻ることができます。




目の前に虚空蔵山が迫って来ました。
実際のピークはガスで閉ざされておりました↓。
夏場はロープがぶら下がっているのですが,冬場は雪で埋もれているので,
安定した木々を探しながら,這いつくばるようにして山頂を目指しました。




途中,木々のなかに埋もれながら風をやり過ごします↓。
この季節,太郎山から虚空蔵山まで縦走する方は,あまりいないので,
一人だけの風景を思い切り満喫しました。
雪のなかにうもれて,空にのびている木々を眺めたり,
時々,おとずれるヒヨドリを眺めたりしました。




足元には,僕の住んでいる街が広がります。




ときおり,何かの契約を,突然破棄されたかのように,
風が吠えまくり,山から僕を追いだそうとします。
太陽が翳り,風の音で鳥たちのさえずりが聞こえなくなっただけで,
心臓の鼓動が速くなります。
体が不協和音に反応し,来るべき何かに備えます。




何時間か,かけて,反対側に辿り着きました。
無事に下山できたことに,感謝です。


2012-03-03

Macアプリなど:Minutes, MindNode Pro, Scrivener


皆さんお元気ですか?

最近,僕の「物書き環境」が,激変しました。それはMicrosoft Wordをほとんど立ち上げることなく,物書きに没頭できる環境を手に入れたからです。前回も書きましたがScrivenerを購入して,物書きはこのエディター1つで間にあうようになりました。また,資料はEverNoteに入れていたのですが,ほとんどのメディアはScrivenerに入れることができるので,このソフト内でフォルダーを作って資料をまとめております。

資料のインポートで一番感動したのは,URLアドレスを全選択後,Scrivenerのフォルダーに引きこむと,そのウエブページがまるごとインポートできる点であります。リンクもばっちりいきています。エディター1つで,物書き&資料の編纂ができるのは,効率的に仕事を進めていく上で大変助かります。Scrivenerを購入して1週間ほど経過しましたが,Microsoft Wordを立ち上げることなく,快適に過ごしています。また,Scrivenerでは図表も取り込めます(エクセルファイルもインポート可能)。2カラム表示のどちらかに,図表や資料をおいて仕事をすることも可能です。

僕の仕事の進め方は,とても単純です。

まず,MindNode Proで総説・論文の骨子を作成。このとき自分で納得するまで,骨子を練り上げます。ここは充分すぎるぐらい時間をかけて練っていきます。消化不良のまま論文・総説を書き進めると,結局,骨子がぐらついて余計に時間がかかってしまいます。

何かをはじめる時に,Minutesというソフトで時間管理を行なっています。48:12のインターバルが自分にあっているようです。48分仕事をして12分休憩,という時間配分です。それをひたすら繰り返します。

エディターはScrivenerです。Dropboxでファイル同期していますが,Scrivenerで作成したファイルも問題なく同期可能です。このブログの下書きもScrivenerで書いています。MacBook Airで書きためた内容を,ラボのMac miniで作業を続けることも可能です。Scrivener自体非常に安定していて,また,backup機能も充実しています。

しばらくは,Minutes, MindNode Pro, Scrivenerの路線で,仕事を進めていきます。