2010-03-21

青山周辺、源にふれること

本日は、はやめにラボを切り上げ、タクシーで青山のベルコモンズあたりまで移動。
西麻布から青山墓地を抜けてキラー通りに向かう通りは信号が少なく自転車競技に参加していた20代の頃,愛用していた道路である。今日もあんちゃん二人が緩やかな坂道を,高価そうな自転車で登っていた。青山でタクシーを降り,増永眼鏡店にてメガネの定期点検。3つのメガネのうち一つはレンズに傷があり交換。レンズ交換をお願いしたのは老眼鏡である。使用頻度が高いメガネが手元にないのでつらい。コンピュータ作業は困難なので,iPhoneからブログを書いている。メガネのフレームは,全て川崎和男氏のデザインで,愛用して10年以上になる(川崎氏のブログにあるチュッパチャプスの話は興味深い)

眼鏡を預け青山のラコステで,デカワニのポロシャツを買った。大きくなったワニバージョンは,ラルフローレンの影響かなあと思いつつ,オレンジ色をゲット。先日のスパーリングで肘を少しだけ痛めて,試着したポロシャツが脱げなくて,お店のイケメンのおにいさんに手伝ってもらった。やれやれ。渋谷まで移動し,都バスで前線基地に戻る。家族で広尾まで散歩して、「小麦っ娘」でもんじゃ。東京にはお好み焼があるが,大阪にもんじゃはあるのだろうか。。。

最近,激しく思うことは,脳が言語感覚に支配されすぎているということである。だから本来,面白いはずである事象も,言語・理解に変換する過程ですり抜けてしまう感じがする。また,体の動きも言語によって支配されていると思う。スパーリング中の思考停止状態,正確には考えようとして体のコントロールが逆に悪くなるという現象。言語・記憶・理解の呪縛から解放されなければ,研究,柔術においても、その先へは行けないと強く認識。

言語や過去の理解,脳に格納している記憶に依存すると,世の中がつまらなくなる(まあ,そうやってスキップすることで,脳は効率良く動いているのだろうけれど,そこの部分があやしい。まさにマトリックスの世界)。

最近,つまらないと思うのは,自分が思い込んでいる既成事実の仮想世界にどっぷり足を踏み込んでいるからだと思う。

そこから抜け出してリアルな世界で生きて行くことが,今の課題である。

何かを理解しようとして,ここにいるのか?

年を重ねて,老獪になっただけではないのか。

それを突き詰めてみる。

2010-03-17

研究はハードボイルド!?

大学時代から楽しみにしてきた小説がある。
それはロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズだ。
私の20代は,氏の作品とともにあったと思う。
それからずっと,50近くになるまで親しんできた。

2010年1月18日にパーカー氏が亡くなった。
今,私の手元には「スクール・デイズ」というスペンサーシリーズの単行本がある。これまで菊池光氏が翻訳し続けてきたが,菊池氏も2006年に逝去され,33作目で加賀山卓朗氏が翻訳を担当することになった。

菊池氏に比べ,加賀山氏の翻訳はテンポが早いように感じられるが,
気のせいかも知れない。

研究者と探偵はいくつもの共通点があると思う。

1 自分の信念に従う。
2 生活は安定していない。
3 タフでなければ生きていけない。
4 優しくなければ生きていく資格がない。
5 体力が必要だ。それに知性も。
6 心を鬼にして,突き詰めなければならない。
7 借りは必ずかえす。
8 直感も重要。
9 マルガリータのオンザロックが好きだ。

そう,研究はハードボイルドの世界にあると思う。
いや,そう思いたい。





2010-03-16

一体感

ここ2,3日,プライマー作製の日々が続きました。ああでもないこうでもないと試行錯誤して,やっと完成。プライマーデザインは,突き詰めて考える仕事だと思います。その他,学会関連で,たくさんの先生方とコンタクトをとって,エクセルの表(プログラム)をひたすら完成させるような作業も,ミスがないよう細心の注意を払って突き詰めて行く仕事だと思います。

最近気がついたのですが,突き詰めて行く作業の延長線上に,武道のような身体を使うものを,置いていたなと。。。ブラジリアン柔術のスパーリング中でも,なにか突き詰めて考えながら,手足を運んでいたと思いました。私は今まで,良く考えて,動いていました。そのため動きに隙ができてしまい,結局は思うように試合を展開できなかったと気がつきました。

スパーリング中は,できるだけ考えない。

こんな簡単なことに気がつくまで,随分,遠回りをしました。6年間です。考えないことで動きが楽になり,この技で仕留めるという確執もなく,むしろ相手との一体感を感じることができるようになりました。スパーリングでは,引き分けもありますが,大抵はどちらかが勝つことになります。しかし,心を無にして相手と向かい合うことで,勝敗を超えた何か大きな一体感を,少しだけ感じ取ることができました。それは私の到達しようとしている境地,「納得した負け」に近い感覚でした。

激しいスパーリングのなかで,心を無にして,これまで自分がつぎ込んできたものを信じ,全身で戦う。勝敗ではない,そこにはもっと純粋な交歓があると思います。

井上雄彦の「バガボンド」がもう少しで完結しますが,作者は武蔵,小次郎における「命の取り合い」をどのように表現するのでしょう。それは私の理想である「納得した負け」,「勝敗を越えた一体感」に近いものなのか,あるいは全く異なった次元のやりとりを描ききるのか,今から楽しみです。

無心の跳躍まで,まだまだです。。。


2010-03-14

菜の花

浜離宮なう。
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そろそろ春の気配ですね。

2010-03-11

海流のなかのつぶやき

Tweetie 2 というツイッターアプリがあって、このようにつぶやいている人々のおおまかな位置が表示される機能がある。

小さな島々のつぶやきが表示されている。
まわりの視界が全て海。

凄いなあ。

俺的には最果てが好き。

科学技術政策に関する意見募集について

文部科学省から,





科学技術政策に関するご意見募集について



が,アップされてます。詳しくは↑を。締切は平成22年3月10日(水曜日)~平成22年3月23日(火曜日)です。


国際会議場の値段が高杉。これではまともに,国際学会を開催できない。ということを提案するつもり,です。科学技術政策からは離れてしまう提案かもしれないけど,科学技術をプレゼンする環境があまりにも貧弱だと思うのですね。箱はばんばんつくるけど,作っておいて,研究者が自由に使えない値段設定はどうよ。ここでぼやいてもしょうがないので,あとできっちり提案します!









2010-03-10

リラックスラボ編

1 朝から雑用をはじめない。
2 雑用は2時間単位で,ぶつ切りにして処理。同じ雑用を2時間以上続けない。
3 昼休みにシャワーを浴びる。LUSHのみつばちマーチがあればモーベター。(註)
4 1時間ごとにマスコットバットで素振り。ストレッチ。
5 疲れたら深呼吸しながらキャンパスを散歩する。
6 スタッフ・学生と話す。
7 12時を越えないようにする。
8 雑用は俺以外の人間でもできると,割り切る。

実験だけしていれば,まったくストレスを感じないのだが,日本は研究環境,研究発表環境のシステム構築が皆無であるのを,年を重ねるごとに実感するこの頃。研究者なのに,こんなことまでしなければならないの?という雑用が大杉。悪い意味でボランティアに頼りすぎであると思う。

だから40代になる前に思う存分,実験をすべき。

一方で,私が敬愛しているF先生は,大学を退職してからやっと好きな研究を思う存分できるようになったと,おしゃっております。

自己改革はどんどんしていかないとなー。

(註)LUSH,ちょっと微妙かも知れません。。。


リラックス

最近思うのは、ストレスが続くと、その状態からぬけ出すのに時間がかかる事である。
ストレス解消法として、

1 好きな本の世界にのめり込む。
2 首、肩まわりのストレッチ。
3 赤ワイン。
4 家族との会話。
5 愛犬と遊ぶ。
6 深呼吸。
7 眠る。。。

おやすみなさい。

2010-03-07

Evernote


今,Evernoteがあつい。

このEvernoteについては以前から気になっていたが,Mac OS で動く日本語版が秀悦なので一気に導入することにした。このEvernoteは様々なデバイスに対応しているのが,特長である。私はMacOSとiPhoneを使用しているので,両方のデバイスに対応しているソフトをインストールすることで,ファイル,PDF, 画像の共有が可能となる。

例えば,細菌学会のポスターセッションの日時をMac OS上で書き込めば,自動的に同期され,上記のようにiPhone上でも閲覧が可能となる。同様に,PDFの閲覧も可能である(ちょっと遅いけど)。

また,iPhoneで撮った画像はジオタグで整理されるので,あとでマップ上で確認することができる。
ウインドウズ版やブラックベリー版もあり,ノーボーダーな感じが良いのでは。お試しあれ。

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それから,ツイッターのクライアントソフトをTweetie 2に変更した。これから試してみるつもり。ツイッターでつぶやいてしまうと,ついついブログの更新がおろそかになってしまう。ていうか,細菌,いや最近,家に帰ってコンピュータを開く気力がないので,iPhoneからブログを更新するか,ツイッターでつぶやくのか,どちらか一つになってしまう。もうちょっと暖かくなって春になれば,ぱっと元気になってくるはずだ。本当に寒い。ラボは全館,集中管理されているために日曜日はオフ。寒杉。電気ヒーターでようやく暖かくなってきたが,附置研は場合によっては籠城もあるわけで,これはつらい。まあでも,こうやって守る城があるというのは幸せですが。。。それでは〜。


MMAの進化を10年早めた男、GSP


ジョルジュ サンピエール、通称GSP。
フランス系カナダ人。総合格闘技(MMA)の世界、UFCで頂点に君臨している男。
この男の精神構造を知りたかった。しかし、意外な事実が。

「僕は自分が戦いの前に怯えているってことを認めるのは怖くない。」

「恐怖と向き合うことでひとつひとつ自分の弱さを克服できるんだ。だから、今でも僕はその恐怖とともに強くなれるんだ」(ゴング格闘技 No. 214)

絶対王者とも言われているGSPも、恐怖に怯えているのである。私はGSPのように強くなれなくても、彼と同じように、恐怖に向き合うことは可能である。私の最終的な境地は、どんな男と闘っても、自分の恐怖を制御できることにある。恐怖を克服すれば納得した負けが可能である。勝つことよりも、納得した負け。ここをおさめることが出来れば、自分に勝った事になる。

2010-03-03

続 博士課程物語

ということで,高い評価を頂いている?博士課程物語の続編である。

久留島君は修士課程から,ここのラボに入った学生である。ガンダムのアムロ似で物静かな学生であった。当初,久留島君はヒキが弱く,苦労の連続であった。それをハードワークでカバーし,修士2年になってから,ポツポツとデータがではじめた。今回,彼の研究内容をMicrobiology and Immunologyという雑誌に投稿。最初のリバイズでかなりの追加実験を行い,2度目のリバイズでレビューワーに向けた実験結果をサプリのかたちで提出。3度目のリバイズで,ようやく文言の訂正のみで留まり,最終的に,めでたくアクセプトになった。私がエディターをしているから楽に通ったという内容ではない。また,レビューワーのコメントは,まさに痛いところを突いてきており,ぎりぎりまで時間を使って何とか投稿することができた。こっちも死に物狂いであった。過去のMicrobiology and Immunologyではないことを実感。採択率は2割を切っているから,我々もその洗礼を受けたことになった。

きちんとオンラインに掲載されるまでは,詳しいことは言えないが,とても不安定なエフェクターに関する研究である。エフェクターの不安定性に関わる領域はどこか?ということに着目し,研究を進め,結果的に安定なエフェクターのデリバティブをとることに成功した。安定なデリバティブを使って実験したところ,そのエフェクターは細胞内のある特定の領域に局在したというストーリーである。エフェクターの機能をクリアに提示できれば,もう少し質を上げることができたが,私の指導力不足で,最後まで詰めきれなかった。

ちょっと難航しそうな雰囲気が漂い始めたので,早めに論文にしようという事になった。ということで,D1の夏休みを論文作成に費やしてもらって,9月の半ばにオンライン投稿のボタンをポチっと押した。論文作成のイロハを教えるのは楽しい。次も楽しみながら論文を出したいですね。当初のヒキの弱さを,まじハンパねえ実験量で強引にヒキよせた彼の努力は評価したいと思います。また,それがアクセプトにつながって,本当に嬉しいです。

そして,うちらがMicrobiology and ImmunologyのIFを引き上げます!

たぶん。

2010-03-02

博士課程

うちのラボで最初の博士課程の学生が、久留島潤。アムロ似の久留島君の論文がついにアクセプト。ここの大学院は英文原著論文の提出が博士号取得に必要なので、私もホッとした。これで思う存分、研究に没頭できますね。久留島君の3年間の成果が凝縮された論文。
ここが君のスタート地点だ。
今後の活躍を祈っています。

2010-03-01

Microbiology and Immunology:投稿関連

WordからPDFへ変換した際に変更履歴が残る
現象についての対処方法

1.         Wordファイルを作成後,「変更箇所の承諾」を行なう。
2.         ファイルを別名で保存。
3.         そのファイルを開き,変更履歴が消えていることを確認。
4.         変更履歴が消えているファイルをシステムにアップロード。